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沖縄と書きもの

2025.02.16(日) 11:00

2月16日。三省堂から依頼されている本の執筆に集中する日。沖縄にいると言うと、それなりに羨ましがられるが、興南をはじめとするいろんな学校からの依頼がなければ特に用事がなく、西宮の書斎が沖縄になっただけである。羨ましがられるようなことは何ひとつない。

旅先で原稿を書く川端先生に憧れていた浅田次郎先生がエッセイの中で、講演を依頼されたり観光をしたりしてばかりで原稿を書く時間などないとこぼしておられたが、まさにそのとおりである。北海道から沖縄までいろんな場所に呼んでいただけるが、時間が空いているときもビジネスホテルの一室で執筆に勤しむなんてことはできない。

ましてや、酒を飲まない浅田先生と違ってこちらはそれなりに頂戴する。宴席の翌日は下手をすると仕事どころではない。最近こそ還暦を過ぎてようやく大人になり、ビール2杯に焼酎2杯と決めて飲んでいるが、それでも翌朝はけだるく、集中して文章を創造するのは難しい。

したがって、沖縄に戻ってきても酒はできる限り飲まず、飲んだとしても缶ビール1本で終わりである。最近の沖縄の若い人たちはそもそもあまり飲まないようで、キムタツさん!飲みましょう!と誘われることが激減した。おかげで、沖縄に一週間滞在するとなると、けっこう仕事がはかどるのである。

沖縄といえば美しい海を思い浮かべる人も多いのだろうけれど、入ってみればわかるがさほど美しくはなく、かなり離れた島にでもいかなければ魚はいない。愛犬さくらの散歩でいろんな場所にでかけていくとは行っても、夕方に一時間かそこらの外出である。

今日などは何も用事がないので、朝起きてから手帳の執筆計画表を睨み、絶対にここまでは書くぞと心に決めてWORDを立ち上げた。飽いたらパターの練習をしたり読書をしたりするにしても、感覚としてはずっと三省堂の仕事をしていた。同時にいろいろな仕事をしたくなるのは悪い癖だが、当面はこれを早く仕上げることに集中したい。

木村達哉

追記
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