2月21日。広島の私立修道中学校3年生に講演。広島のというより日本の学校の中では最も古い学校のひとつで、今年の11月で創立300周年とのこと。いつもお世話になっている上田先生や皆戸先生、岡本先生や小野先生に笑顔で迎えていただいた。修道はいつ訪ねても実に良い雰囲気に溢れている。
演題は修道の先生から「AIがあっても英語を学ばねばならない理由」を与えられていたので、約60分間、どうして人は学ぶのかという話をした。生徒たちは目を丸くして聞いていたが、そもそも学ばねば人間の諸問題はなにも解決しないし、学ばないレベルの低い人が生きていくだけのカネを他人から頂戴できるわけがない。
講演終了後は50人か60人か、もしかしたらそれよりも多い生徒たちに囲まれた。手にした『ユメタン』や『ユメジュク』にサインをさせてもらったが、なにか好きな言葉を書いてくれ、好きな英単語を書いてくれ、やる気になるメッセージを書いてくれとせがむ彼らに応え、「ご縁」だの「Fighting Spirit」だの「堕ちるな」などと書いた。
サインをしながら人生について質問をする生徒たちもいた。中学3年生といえば私が物書きとして生きていってやろうと決めたのが中3である。さすがに生まれて15年も経つと、どうやって生きていくかを考えることになろう。家が相当な金持ちの子ども以外は仕事なりカネなりについて考えるのが一般的ではないか。
自分の人生だから何をやって生きるかは自分で決めるべきだ。他人である親や教師が口出しするようなものではない。尋ねられればアドバイスぐらいするけれども、まっとうな仕事に就いたところで幸せになれるとは限らないし、ギャンブラーになったら破綻するとも限らない。自分の責任で決めることだ。
広島のさまざまな会社やお店を訪ねると、非常に多くの社長や店長が修道の卒業生である。また、東京の巨大企業の社長やホテルの支配人にも数多くの修道OBがおられる。日本有数の進学校であり、日本の政治や経済、スポーツや文化を支える修道中学校高等学校で拙著を長らくご愛用くださっているのは光栄の至りである。
これからもこのご縁が続けばと願って、明後日も実は同校で勉強会を行うのだけれど、今日のところは自宅に帰った。アルク植元君が同行してくれた。また、修道の先生方にもお世話になった。ありがたいなと思いながら、今日いちにちを過ごした。いい日になった。
木村達哉
追記
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