3月22日。すでにFacebookでは予告したが、夏に行方不明になる。不幸自慢と幸せ自慢が嫌いなので写真をあちこちにアップするのは帰国してから。行く前にはかなり親しい友人と広島にいる娘にしか告げずに出国することにしている。
今回の行き先はアメリカ。トランプ大統領にひと言申し上げたいものの、書くまでもなくそんな立場ではない。ただ、新しい大統領になってアメリカがどうなっているのかを見たいだけである。私の分も妻の分も飛行機代は往復無料。いつもどおり、マイルを使う。現金で支払うとこの特典を利用することはできない。
行方不明の間はさくらには我慢してもらわねばならない。今日はペットホテル併設の獣医さんのところへ行って予約をしてきた。朝夕の散歩までしてくれる。仮に体調が悪くなっても診てもらえる。こちらとしては安心して行方不明になれるというものだ。
行方不明の間は必要以上にスマホを立ち上げず、仕事はしない。PCを見るのは調べものをするときだけ。仕事の連絡に対応すると行方不明にならないじゃないか。仕事は帰国してからまた全力で努力する。
さすがに61歳になると人生のお尻が見え隠れし始める。まだまだ死ぬつもりはない。しかし、母が死んだのは62歳。彼女が61のときには病院で背中が痛い痛いと唸っていたのである。私だっていつなんどき宣告を受けるかわかったものではない。老後がなかった彼女のぶんまで生きたいが、それこそ神のみぞ知るというものだ。
であれば、生きている間にしておきたいことはしておかねばならない。カネはそれなりに必要なので仕事はするし、健康でないとしたいことはできないので何より気を付けている。あとはしたいことを始める勇気だけである。
旅行に出るのが好きである。せっかくこの美しい星に生まれてきたのだ。生きている間にあちこちを見ておきたい。旅行というと美味いものを食うとか、買い物をするとかを楽しむ向きもあろうが、私は地元スーパーで買ってきた食材を使ってホテルで調理する(ビールは缶ビール)し、土産物はたいてい1つ、それも文房具か本である。
それよりも街を見たい。人を見たい。こんなところにも人がいる。アメリカやイギリスやフランスなどの場合、そこに住んでいる人たちだけでなく、いろんな場所から集まってきた人たちがいろんな言葉をしゃべっている。それを見るのが楽しいのだ。そんなわけで、仕事を頑張っていることだし、今年から年2回は行方不明になろうと決めた。さくらには申し訳ないのだけれど。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を火木土の週3通無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。英語勉強法について、成績向上のメソッドについて、いろいろと書いています。家庭や学校、会社での会話や、学校や塾の先生方は授業での余談にお使いください。