プロ野球選手がメジャーリーグで活躍していますね。大谷選手は凄いですよねぇ。ダルビッシュ選手もサイヤング賞をそのうち獲得するんじゃないでしょうか。過去には、野茂選手、松井選手、そしてイチロー選手がアメリカ人の度肝を抜く活躍を見せてくれましたね。日本で活躍したからと言って、アメリカでも活躍できるかというと、まったくそんなことはありません。ボールや球場が違うだけではなく、移動手段、食生活、使用言語など、そもそもの生活が完全に異なります。
この選手は大活躍するんじゃないかと言われていた選手がそれほど活躍できず、アメリカで契約を継続させることができなくて帰国する選手のほうが多いんじゃないでしょうかね。一応は「元大リーガー」ということなんでしょうけど、本人にとっては僕たちが想像する以上に悔しいと思いますよ。だって、日本限定の選手ですって言われたようなものですから。特に、海外に挑戦するときに大騒ぎになった選手であればあるほど、気が狂いそうな思いになるはずです。
さて、そんななか、ゴルフの河本結選手が帰国するんですね。密かに応援しているんです、いや本当に。米国ツアーに軸足を移し、英語の勉強も頑張っているようですので、松山英樹選手や畑岡奈紗選手のように、世界ランキングを爆上げしてくれる日が来ることを願っています。が、「甘かったし、超カッコ悪いけど決めました」ということです。ゴルフよりなにより、アメリカでの生活が合わなかったようです。食べるものや言葉が異なりますので、それだけでストレスになるんですよね。ゴルフのプレー中も生活のことを考えていたとのこと。それはむしろ早く帰ってきたほうがいいと思います。無理する必要などありません。下手すりゃ心が壊れる。
海外旅行の場合、数日すれば日本に帰ってくるじゃないですか。「あぁ、あの店のラーメン食いてぇ!」とか「書店さんを散歩してぇ!」とか「日本語でひたすら喋りてぇ!」とかいったような願いが、数日後には叶うわけです。これが海外で生活するってことになると、それらが完全に日常から消えることになります。まさかラーメン食べたり書店の散歩をしたりするために帰国することはできませんからね。それに日本ってたった3ドルでめちゃくちゃ美味い牛丼が食えるんです。僕が知る限り、3ドルであの美味さはあり得ない!日本はイギリスよりフランスより、ましてやアメリカより、飯が超絶美味い!
そんなわけで、留学を決めたものの、1年の予定を半年で帰国しましたとか、しばらく海外で過ごす予定だったのが続きませんでしたとかいった話はかなりよく聞きます。野球にせよ、ゴルフにせよ、留学にせよ、基本的な生活があってはじめて成り立つものですからね。僕などは白い米、味噌汁、白菜の漬物、紅鮭の塩焼きなどがないと、けっこう簡単にイライラします。海外にもあるのですが、モノが違います。
河本さん、今は「あぁ悔しい!」という思いと「やれやれほっとしたわ」という思いとが、頭のなかで徒競走をしている状態じゃないでしょうか。が、プロですからね。プロは数字です。それと、プロはお金です。日本ツアーで優勝を重ね、日本の賞金女王になってくれることを、心から願っております。
木村達哉拝