沖縄の公立小・中・高等学校の多くが休校になっています。それぞれの自治体で判断しているようですが(つまり、すべてが休校になっているわけではありません)、児童や生徒から憲法で保障された学びの機会が奪われている状態になっています。今日は東京の大学生が、授業がないのはおかしいと声を上げましたね。入学した大学を相手に訴訟を起こしたということです。
政治家は、タブレットを渡してあるじゃないかと言うかもしれません。
が、やってみればわかります。タブレットでの授業にどれだけの教育的効果があるのかをご存じないから「やっています!」というアピールをされるんでしょう。とても残念です。タブレットを渡したって、それは単に学ぶことができると言えばできる箱を渡しただけのことで、さまざまな設備を整えなければ機能しないのは、素人でもわかるはずです。
ましてや小学生や中学生が一日中タブレットなりPCなりにはりついて、授業のようなものを受けたとしても、それはほとんど学びの機会にはならないでしょうね。そしてそれならば、然るべきYouTubeの番組を見ていたほうが、もしかすると成績を伸ばすことができるかもしれません。
やるべきことはコンテンツをどう整えるのか、です。そこは学校で考えてやれ!というのが丸投げの得意な政治家の言い分なんでしょう。果たしてそうでしょうか。政治家なのであれば、それなりの環境をも整えないと、口ばっかり達者というのでは現場が困ります。
都道府県がそれぞれの教育委員会と協力して、コンテンツを作ればいいのです。これだけYoutubeが普及しているのですから、いくらでも利用できるはず。それぞれの学校の先生方や生徒たちが進度に合わせてそれらを利用できるように、テレビのチャンネルを合わせたりYouTubeの動画を検索したりするような形にすれば、わざわざ慌てて先生方が教材を作り、ビデオに向かって授業をやっつけで行わなくてもいいと思われます。特に小学校や中学校の場合は、コンテンツが作りやすいですから。「そんなこと、なかなか難しい」と言う人は、おそらくやったことのない人です。
番組表には英語(不定詞)とか数学(二次関数)や古文(敬語表現)などさまざまな番組があり、いろんな先生方が授業をしたものを番組として用意してあり、それらをいつでも生徒たちが視聴できるようにすればいいのではないかと思うのですが、如何でしょうか。昨年の休校から1年以上経っているのに、またぞろ泥棒が出てきたから急きょ縄を編み出すようなことをしていても効果は上がりません。
子どもたちがまた笑顔で学校で学べるように、とりあえずは学校が再開することを願っています。政治家がしっかりしないと、声の小さい子どもたちが真っ先に被害に遭うというようなことでは、先進国とは呼べません。政治家の人たちにはしっかり働いていただきたく思います。
木村達哉拝