『塾ジャーナル』という隔月刊の雑誌があるんですよ。株式会社SRJ主催の講演会でお話をしたことがあるのですが、そのときの話が掲載されたのがご縁でご連絡をいただきました。その7月号で「英語力をメキメキ上げるキムタツ式英語指導法」という文章を寄稿させていただいています。こちらのウェブサイトで紹介されていますが、もしよければお読みください。沖縄の町田さんのインタビューもありますね。拝見するのが楽しみです。
株式会社ウィザスやSRJといった企業から講演依頼をいただいたおかげで、それまでとは段違いに知り合いが増えました。人は「人脈」という言葉をお使いになりますが、実際に「脈」になっているのかどうかまではわかりません。しかし、個人で塾を経営されていたり、あるいはそういうところで働いていたりする多くの方々が、僕の勉強会に参加されたり、直接LINEやFacebook(Messenger)でご連絡をくださったりするようになりました。
そうすると、今度は学校に対して違った見方ができるようになりました。これは自分にとって非常に大きい価値観になりました。どっちがいいとか悪いとかじゃなくて、人を育てるという観点を学校側から見るのと塾側から見るのでは少し違うなぁということに気づきました。そういう点でウィザスやSRJの方々がきっかけを与えてくださったことに感謝しています。
それにICTを導入して教えるというのは、塾ではもう当然の流れになっています。生徒たちがタブレットを使い、例えばですがSRJの速読教材を使って読む力を鍛えるというのは、かなり多くの塾が取り入れています。一方、学校の場合には予算の問題と人員の問題があって、タブレットが配付されているとしても、あまり進んでいるとは言えません。学校は紙の教材が中心だし、おそらくその流れは今後も続いていくでしょう。
学校側の問題がそれぞれの学校の予算と人員であれば、そこに国家が介入する(援助する)ことで一気に解決に向かいます。学校の予算だけではタブレットが精一杯で、ソフトやネット環境などを充実させられないのであれば国家予算を教育にかけることで解決できます。それに、学校の先生方にICTを勉強する時間的余裕はありませんし、そもそも専門外の人間があれこれやったところで効果は薄いわけで、であれば専門家をそれぞれの学校に配置して、その人たちに指導を依頼するようなシステムを作ればいいのではないでしょうか。それこそ、民間企業に依頼するようにすれば、もちろんその予算も計上して。
新型コロナウイルスの蔓延によって、教育業界が変わろうとしていますが、学校だけにその変革を求めるのではなく、国家が教育予算をたっぷりとって、今までとは違う形の指導であっても先生方が安心して生徒たちを教えられるようにすべきです。なんでもかんでも学校に丸投げをして、リモートでも指導できるようにしろとか、タブレットを充実させろとかいっても、それは無責任だと言わざるを得ません。
木村達哉拝