８月６日と９日は日本にとって絶対に忘れてはならない日です。広島と長崎に原子爆弾をアメリカによって落とされ、多くの方々が殺された日です。認識を誤ると歴史がゆがみます。戦争は（一般的には）兵士と兵士の戦いで、一般人は巻き込まれるべきではないのですが、なかなかそういう綺麗ごとは守られません。なんだかんだと理由をつけて、市民がいる場所に爆弾を落とすものです。しかし、原子爆弾を落とすとどうなるのかというのは、小学生でもわかります。

この日は忘れてはいけません。広島と長崎の人たちだけが覚えておけばいいというようなものでもありません。僕は特に右寄りというわけではありませんが、広島と長崎（と沖縄）の人々が殺されたことを忘れてはならないと、強く思っています。

そして世界で唯一、原子爆弾を落とされた国の国民として、戦争には、そして大量殺戮兵器に対しては、敏感でなければならないはずです。言うまでもないことですが、行動も伴わねばなりません。
（写真の赤い帽子が僕です）

今日行われた広島の平和記念式典で、松井市長は「日本政府は一刻も早く核兵器禁止条約の締約国となり、核保有国と非保有国の橋渡し役を果たしていただきたい」と訴えました。また、国連のグテレス事務総長はビデオメッセージのなかで「核のない世界というゴールに向け進展が見られない」と指摘しました。共産党と社民党が核兵器禁止条約の批准を訴え、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党は来年ウィーンで開かれる第1回締約国会議へのオブザーバー参加を要求しました。

政府は条約を批准しない立場で、オブザーバー参加も表明していません。加藤官房長官は「わが国のアプローチとは異なるものであるから、署名は行わないという考えに変わりはない」とおっしゃっています。政府がそう述べる理由はわかっているのですが、それならそれで子どもにでもわかるように（国民から批判は受けるでしょうが）国民に説明すべきではないかと思います。なんで唯一の被爆国なのに条約に署名しないんだ？という疑念だけが独り歩きしますからね。

今日は1945年に広島で多くの方々が殺された日です。同年の年末までに約14万人が亡くなったと言われていますし、その後にお亡くなりになった方々を含めると20万人以上がお亡くなりになりました。彼らの無念を忘れず、私たちは歴史を正しく学び、未来に生かさねばなりません。エビデンスが消失しているケースが多々あるので歴史教育は難しいのですが、しかし学ぼうとする気持ちを忘れるべきではありません。

木村達哉拝