幸せに生きていく上でお金とか財産とかめちゃくちゃ大事なんですけど、じゃあそういったものをどうやって手にしていくのかというと、教養なり知恵なりが要ります。勉強をして自分のレベルを上げて、どうです?わたしこんなにレベル高いんですけど要らないですか?と企業にアピールし、その企業のために生きるも良し、公務員になって人々に尽くして生きるも良し、資本家に尻尾を振って生きるのはまっぴら御免と自分で企業を立ち上げるも良し、いずれにしても勉強が必要になるのですね。
勉強っていうのは、大学や高校に入るための狭義の勉強を指すために使われることもありますが、実際には自分のレベルを上げる活動を勉強と呼びます。みんな自分のレベルを上げるためにコンピューターの勉強をしたり、絵の勉強をしたり、楽器の勉強をしたり、DXの勉強をしたりするのですね。
その中でも英語の勉強をする人は昔から多くて、それは「英語を自由に話せる自分」に対する憧れがあるんじゃないかなぁと思うんですよね。なんだか素敵じゃないですか。大昔から言われるのは「字幕を読まずに映画を楽しみたい」です。正直言うと字幕を読まなくても映画が楽しめるレベルまで行くには相当勉強しないといけませんけどね。
ただ、英語が話せるようになったとして、何を話すのよということが大切になります。だって、日本語でもなんでも話せるわけじゃないですよね。「あなた、日本語できるんですか。じゃあ合気道と空手の違いを日本語で話してください」と言われたって、あまり上手く話せないと思うんです。日常的な英語会話なんて、生活に根づいた単語や表現を覚えれば誰でも簡単に話せるようになりますからねぇ。
そうすると、英語力だけじゃぜんぜん使い物にならないということになります。そもそも英語ができるんです!とアピールしたって、英語だけならイングリッシュネイティブのほうが圧倒的に高い力を持っているはずで、そうなると「英語はそこそこしかできませんが、仕事はばりばりにできますし、コンピューターは自由自在に使えますし、体力がありまして気力は充実しています。コミュニケーション能力はかなり高いほうだと思います」というような人のほうが良いわけです。
英語を使えます!ぐらいはそれほど大したレベルではないことがわかりますね。それをどういう分野で使うのか、英語プラスどういう教養や知恵を持っているのかが大事なのです。いくらTOEIC900点です!と言っても、たかだか900点ぐらいではビジネスでは使えないのですから。それに翻訳アプリや通訳アプリは無料でものすごいのが出てきています。それにプラスして何ができるの?という部分ですね。
11月27日(土)に米田謙三先生とそういう対談をさせていただくことになりました。誰でもお申し込みいただけます。主催は朝日出版社です。英語は大事だけど、教養はどうやって身につけるのかという話が中心になります。ついでに英語の勉強法にも触れようと思っています。よろしくお願いします。
木村達哉拝