以前、県立秋田高校にお勤めのときに親しくさせていただいていた先生からお電話をいただきましてね。いまは別の県立高校の学校長をされているとのことでした。秋田県で行われる県立高校の進路の先生方の会で講演をしてもらえないかと。日にちさえ合えばまったく問題ありませんとお答えしました。秋田県もずいぶん長いこと行っていないですからね。楽しみです。これから調整していただけるそうです。
こんな感じで、すでに来年の予定が入り始めました。ありがたいことです。僕の場合、講演料を決めているわけではありませんし、そもそも学校というところは講師に対して高いお金を支払えないですからね。お金のためにこういう活動をしているわけではありません。自分の本を使ってくださっている学校に、彼らが使っている本の著者として行くことにしています。せっかく著者が学校に来るのですから、それなりにモチベーションを上げてもらえればいいなと思っています。
呼んでくださる学校も「先生の本を使っているんだから来てください」と上からモノを言うわけではありません。お忙しいでしょ、それに、あまりカネ払えないんよ、ですけど来てもらえます? え? 来てもらえます? ほんとに? そりゃあ生徒たちも教員も喜びます!!!なぁんて言われると、ふつう嬉しいじゃないですか。人生意気に感ず、ですよ。
時間が合わなくて行けない学校もあります。でも、何度も何度も来てほしいと言っていただいているのに、むげにはできないじゃないですか。三顧の礼という言葉もあるぐらいです。そういう場合には、なんとか調整をし、先方にも妥協してもらいながら、行かせていただくようにはしています。とは言っても無理はしないようにはしていますけどね。
明日からしばらく九州なんです。以前も行かせていただいたんですけど、長崎県立佐世保北中学・高等学校さんと熊本県立天草高等学校さん。これを別々に行くような日程が組めなかったんです。だから佐世保北が終わったら、そのまま熊本空港まで移動し、天草エアラインに乗って天草に行こうと思っています。本当は来週ずっと創作期間にしようと思っていたのですが、せっかく何度も声をかけてくださった学校が2校あるので、セットにさせていただきました。
人生訓として、疲れてしまわないように生きています。若い頃はね、本当は行きたくないなぁと思いながら気が進まないのに参加した飲み会とか、本当は家でゆっくりしたいなぁと思いながらしょうがなく参加したイベントとか、そういうものがたくさんありました。今は無理しません。迷ったら断ります。きっぱりと、です。ただ、物書きとしては、自分の本を使ってくださっているいろんな学校さんからのオファーは嬉しいです。世界で一番読者と触れ合う作家でありたい。明日からも僕を待ってくれている人たちのことを考えながら移動しようと思っています。スーツケースに色鉛筆とスケッチブックも詰めました。楽しんできます。
木村達哉拝