小学校6年生の息子がいるというお父さん(もしかしたらお母さんかもしれない)から質問をいただきました。英会話学校に週1回通っているということだけど、英語はそれだけ。その英会話学校から帰ると復習をするわけでもなく、家ではいっさい英語の勉強はしないということでした。で、今のうちにやるべきことはなんでしょうかという質問です。
正直、その1回で英語力が身につくことはありません。もしかしたら外国人と話すときにあまり緊張感がなくなるかもしれないなぁとは思いますが、それにしてもそれほど大した効果はないでしょう。ですので、その英会話学校の講師の給与への貢献以外には、ほとんど意味のないことだと思われます。
英語を家で流しておけばいいのでしょうかとメールに書かれていたのですが…英語を聞いているだけで口から自然と英語が飛び出してくる商品だと標榜していたスピードラーニングは、すでに事業を終了していますしねぇ。まったく効果がないことがわかります。石川遼くんは宣伝に使われてはいましたが、石川くんがスピードラーニングを使って英語を勉強していたわけではなさそうです。
小学校時代に英語をもし勉強するのであれば、身のまわりの語彙を大人と一緒に覚えるというのはありだと思います。が、僕が親ならちょっとずつ英文法をやるかなぁ。なにしろ今の中学1年の英語の教科書ってめちゃくちゃ難しいんですよ。ご存じですか。よく何も知らない芸能人が、教科書に出てくるような英語は使われない!とか言っているじゃないですか。あれって無知の極みなんです。
レッスン1の最初から冠詞(aとthe)が出てきたり、あるいは名詞の複数形が出てきたりします。要するに小学校で教わってきたでしょ?ということなんです。小学校で教わってきたことが前提の教科書なんですね。ところがほとんどの公立の小学校では文法をやっていないはずです。なぜなら文科省の役人が何も考えずに、小学校では文法をやらなくていいんじゃね?と言っているからです。ところが中学1年の教科書では、英文法やってきたよね?と言っているのです。
だとすれば、極めて基本的な英文法だけは小学校のうちにやっておくと、それなりに有利かなぁとは思っています。もちろん中学に入ってからやるんだというのであれば、それもまた良し。僕が言っているのは、小学校のときにやるのであればという条件付きです。やらないならやらないで問題ないでしょう。そして塾に行くなら、英会話系ではなく、そういったことをしっかり教えてくれる塾がいいと思います。動画でもう少し詳しく話しました。こちらです。よかったらご覧ください。
木村達哉拝