僕は夜が大好きで、なかなか寝ない子どもだったのです。いつからだろう。小学生の頃から夜は起きていたい子どもだったように思います。昆虫図鑑を開いてカブトムシやクワガタの名前を覚えたり、ことわざ辞典を開いていろんなことわざの起源を楽しんだりしていました。母の寝なさいに追いやられるように布団に入るのですが、入ってから1時間も2時間も妄想に耽っておりました。
ですので、自動的に朝はめちゃくちゃ弱い子どもでした。時間を守らない人間はクズだという親の素敵な教えのおかげで遅刻はしなかったのですが、学校に向かって歩きながら寝ているような子どもでしたし、高校生の頃は通学の近鉄電車の中で、立ったまま寝ていました。そんな状態で成績がいいわけありません。が、そもそも勉強なんてするつもりもありませんでしたので、特に問題はありませんでした。
ところがです。浪人したときに、はじめて「勉強してやる」という気持ちが強くなったのですね。そうすると朝は自分でも驚くほど目が覚め、睡眠時間が惜しくなりました。眠くならなければずっと勉強していられるのに!寝ている場合じゃないのに!そんな気持ちが僕を支配していたんです。
大学に入ってから、また起きられなくなりました。今度は高校時代よりひどく、平気で寝坊しては講義に遅れていくような「クズ」になりました。言うまでもないことですが、社会に出ると、遅刻なんかしたら殺される…という雰囲気のなか、朝はばっちり起きられるようになりました。
僕の朝型夜型ヒストリーです。まぁ、似たような経験はされているかもしれませんが、朝起きられなくて困っているという中学生や高校生も多いのではないかと思うんですね。血圧が低いとかなんとか言われていますが、僕のホームドクターに言わせると「そんなもん関係あるかいな」ということですので、やっぱり気合いの問題なのかなぁなんて思ったりもしています。健康状態に問題がある場合は別ですけどね。
朝が弱くてどうしようもないという熊本県の高校生からメールが届いて、子ども時代に「達哉を起こすだけで、仕事の半分以上が終わったようなもんやで!」という母の嘆きを思い出していました。動画で話しましたので、よかったらこちらをご覧ください。いずれにしても、子どもって基礎代謝が活発なので、大人に比べると眠くなりやすいらしいんですよ。でもまぁそこはファイティングスピリットに起こしてもらうしかないんじゃないかなぁと思っております。
木村達哉拝