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ウェルカムボード

2021.11.17(水) 05:00

先月、山口県立萩高校を訪問したのですが、そのときのウェルカムボード(というかイラスト)を送っていただきました。美術部(Fine Art Club)の生徒たちが描いてくれたようです。毎年秋に萩高校に行っているのですが、また来年も呼んでもらえたら嬉しいなぁと思っています。今年は特に時間をゆっくり使うことができたので、初めて松下村塾にも行けて充実した時間でした。

また、先日訪問した山形県立酒田西高校からも、ウェルカムボードを送っていただきました。佐藤先生が大切に梱包してくださっていて、いまは我が家の玄関のドアを開けた正面に飾っています。これも美術部の生徒たちが創ってくれたものです。本当に嬉しいですね。生徒たちの心がこもっています。

僕たち物書きも、心を込めて作品を創ります。そりゃ締め切りに追われて最終的に妥協せざるを得ない部分もあるのですが、問題集の類であっても作品ですからね。しっかりとした英語力を身につけてほしいなと願いながら、使ってくれる生徒たちの笑顔を頭に思い浮かべながら、創るのです。使ってもいない人にネット上に酷いことを書かれるケースもありますが、そういう人のことはまったく気にしません。むしろ使ってくれる人が合格通知を受け取ってガッツポーズをしている…そういうイメージを頭に置いて創ります。応援してくださる人たちを頭にイメージします。でないと、極めて機械的な作業になりがちだからです。

どんな英文でもいいじゃないかと言うわけではありません。また、教員がイメージする英文と生徒が使い続けてみようと思う英文には大きいギャップがあります。どちらかに偏ってはいけないと、つまりそれらのバランスを考えることは大切だと思っています。

そんなことを考えながら創った作品たちが、全国の何千何万もの学校や塾で使ってもらっています。心を込めて創ったという意味では、僕のことをイメージして創ってくださったウェルカムボードと同じです。大量生産のオートメーションではなく、著者や編集者の手作業で進められた本を大切にしていただければ嬉しく思います。

木村達哉拝