毎年お正月は岡山なんです。ここのところ、コロナに邪魔されてしまいましたけどね。山陽ハイツという宿泊しながら研修ができる場所がありましてね。そこに東大や京大などへの進学希望を持つ岡山県の高校生が200人強集まって、勉強合宿を開催してこられたんです。僕はもうずいぶん前からその合宿で講師を務めてきました。

今年もこんな状況下ですからオンラインでした。昨日は福島県でもご一緒している藤井健志先生の国語があり、今日は僕の英語でした。オンラインではありますが、ZOOMで顔出しをしてくれていたので、だいたいの雰囲気はわかります。生徒たちはメモを取ったり頷いたりしながら、特にリスニングとライティングの僕の授業を受講していました。

岡山県からは接続その他を僕のほうがホストでお願いしたいということでした。が、万が一のことがあってはいけません。僕の書斎のWi-Fiの強度はかなりのものなのですが、それでも不具合が生じると僕にはどうしようもありませんからね。株式会社アルクの植元くんと伊藤くんにお願いし、僕の部屋に来てもらって行うことになりました。東京にはアルクサポートセンターの宮崎くんがスタンバイしてくれ、アルクのセミナーさながら、万全の体制で臨むことができました。

岡山の生徒たち、実は僕だけでなく裏方さんたちもこうやって動いていたのです。恩着せがましく言って申し訳ないけど、意気に感じてもらえれば嬉しい。彼らの仕事に対する給与は誰も支払っていないのに、企業の人間がボランティアでやってくれたんです。仕事はかなりのクオリティーでした。

福島や沖縄の高校生無料セミナーでも言うことですが、こういう勉強会を当たり前ととらえてほしくないですね。もう15年以上生きてきたんですから、先生方も含めていろんな大人たちがいろんな思いを抱えて携わっているんだなということを理解してもらいたいものです。そしてそのうえで、思いに応えて頑張るぞという気持ちになってもらえればいいなと思っています。

岡山の先生方、アルクの３人、ありがとうございました。おかげでとてもいい授業を作ることができました。岡山の高校生たちもきっと頑張ってくれることだと思います。参加した彼らが来年や再来年に自分の進みたい大学に進み、さまざまな研究に関わって、私たちの社会を素晴らしいものにしてくれることを願っています。

木村達哉拝