受験生のもとにはすでに各社からの共通テストリサーチが返却されていますね。共通テストが何点であっても自分は東大理Ⅰに出すぞ!とか京大医学部に出すぞとかいった灘校生ライクな受験生を除けば、そのリサーチを見ながら出願大学を決定することになると思います。
が、そのリサーチを100%信用してはいけません。過信すると、A判定が出ているのに不合格になったと言うことになりかねません。逆に、D判定だったのに合格できた!というケースだってあります。キムタツチャンネルで話しました(こちらです)が、あくまでもそれは参考程度に見てください。最終的には自分の志望を大切にして出願することです。
行きたくなかった大学ややりたくなかった学問に進むと、あとから絶対に後悔します。それがいくらいい大学であっても、です。特に学問分野については、なんとなく選んでしまうと悲惨な目に遭います。大学は自分で研究する場所です。教授が手取り足取り指導をしてくれるわけではありません。自立した学習者でなければならないのです。興味のない分野でそんなことができますか。
以前はネットがなかったので、受験生の動向を調べるのはもっぱら新聞でした。西大和学園時代は工学部のどこに出願するのかを決めるために、毎日のように新聞の該当欄を見ていました。最初から「自分は物理に進む」と決めている生徒の場合は、それがどういう倍率であってもそこに出願させます。教員が「農学部なら合格できるぞ」なんてヤクザなことはしません。
が、迷っている場合には保護者と話をしながら、合格できそうな倍率になっている学部や学科を新聞で調べていたのですね。そして、いよいよ今出さないといけない(当時は消印有効ではなかった)というときに、郵便局に持っていったものです。懐かしい。
今はね、消印有効ですし、大学によってはネット出願というところも増えてきました。良いことだと思います。受験生はついつい「大学生になれるならどこでも」なんて気持ちになったりするものですが、入学してから後悔する学生が非常にたくさんいます。医学部に入っても辞める子がたくさんいるんです。そうならないために、しっかりと考えて出願するようにしてください。
木村達哉拝