5月に山口県で「私立中高一貫教育校の魅力発見フェア2022」というイベントが開催されるんです。5月8日(日曜日)で、開催時間は13時から17時なんだそうです。場所はKDDI維新ホール。対象は小学生、保護者、学校の教職員をはじめとする教育関係者。主催は野田学園中学校高等学校、慶進中学校高等学校、晃英館中学校、山口県桜ヶ丘高等学校で、後援が山口県私立中学高等学校協会です。
パンフには退室自由と書かれていますので、要するに出たり入ったりできるというわけですね。ブースなどが設置されているのでしょう。で、どうしてそれについて書いているかというと、僕が13時から「なぜ今、私立中高一貫教育なのか」という演題で基調講演をするからです。今回の幹事校である野田学園の先生からご依頼を頂戴しまして、本当に僕でいいのかと戸惑いながら、しかし断る理由もないのでお引き受けしたというわけです。
また「中高一貫教育のギモン~おしえて木村先生!」という演題のパネルディスカッションが行われます。僕自身が西大和学園と灘校という中高一貫校で教員生活を送っていたことでご指名をいただいたのでしょうね。確かに中高一貫のほうが余裕を持って指導をすることができます。でも逆に高校受験がないからこそ、途中で中だるみを起こす生徒たちも少なくありません。
あまりここで詳細に書くと当日話すことがなくなりますのでこのあたりにしますが、要するに中高一貫校がいいのか、それとも3年の公立中学校と公立高校に行ったほうがいいのかは、本人の適性を考えて決めることですね。途中で高校受験がないからこそ留学も含めたいろんな経験ができますが、だらだらしてしまうタイプの子が中高一貫を選ぶと失敗するかもしれません。そこは安易に選ばないほうがいいのかなぁと思っています。
ただ、英語の成績を伸ばすという点に関して言えば中高一貫のほうが圧倒的に楽です。私学の場合、教科書を使用せずに独自の教育をする学校は少なくありません。たとえば、私学中高一貫校で『ユメタン』を使っている学校の場合、中1と中2秋までに『ユメタン⓪』、そして中2秋から中3の終わりまでに『ユメタン①』を終わらせ、中3の三学期にセンター試験の英語過去問を解かせると学年平均が150点を超えているというような私学はたくさんあります。そういうことができるという点では、私学中高一貫校のほうが楽にシラバスを潰していけるでしょうね。
木村達哉拝