沖縄の、特に県北が舞台となる「ちむどんどん」が始まりましたね。僕はあまりテレビを見ないので、この番組も歯抜けで見ることになると思うのですが、それなりに楽しみにしています。名護市から北の巨大な森林地帯を「やんばる」と呼びます。漢字に直すと「山原」です。どんな場所かご理解いただけるのではないでしょうか。
今日はやんばるにある大宜味村に行ってきました。これと言ってなにもない場所ですが、オクラレルカが盛りですからね。それを見に行ってきたのです。芭蕉布会館を目指し、あとは適当に車を停めて歩くつもりでおりました。が、公民館があったので、そこの方に行き方を尋ねると、親切に教えてくださいました。簡易の駐車場もあるよとのことでした。
ここには80種類もの鳥たちが生息していますので、さまざまな鳴き声を楽しむことができます。チン!チン!と鳴いているのはセッカ。ツィーと鳴くのはカワセミでしょうか。リュウキュウツバメが気持ちよさそうに空を舞っています。鳥たちだけではなく、カエルやムシたちも合唱コンクールの練習をしているようです。小川には小魚たちが泳ぎ、子どもの頃に明日香村で見た風景が広がっています。
観光地ではありませんので、運がよければ地元の方々と話すこともできると思われます。僕はさくらを連れていましたが、おかげで何人かの方々から「可愛いねぇ」と声をかけていただきました。楽しいひと時でした。
自分の心が汚れているかどうかはわかりませんが、少なくともこういう何も無い場所でしばらく歩くと心が浄化されるのを感じます。時間や仕事の制約に縛られて疲れてしまっている人は、どうぞナビを芭蕉布会館にセットして車を走らせてください。行かれる際には腕時計を外し、時間を気にすることなく歩くことのできる日を選ばれるといいのではないでしょうか。
帰ってからしばらく目を閉じてうつらうつらしておりました。子どもの頃、カブトムシやクワガタを捕りながら走り回った自分を思い出しながら。違う季節に行ってみるのもいいなと考えています。やんばるは那覇や北谷とはまったく違う顔をしています。沖縄フリークの皆さんはぜひ一度!やんばるに遊びに行ってみてください。ただし、なにもありません。
木村達哉拝