昨年9月に芸能事務所オリジン・コーポレーションに所属しました。この3月に灘校の職員室に久しぶりに足を踏み入れた瞬間に「芸能人になったんやて?」と、いろんな先生方から声をかけられました。「ちゃうがな、芸能事務所に入っただけや。芸能人ちゃう」とは言いましたけど、もしかして事務所に所属しているってことは、広い意味では芸能人なのか?などと思っています。
が、特に芸能人として活動しているわけじゃないからね。
子どもの頃からお笑いが好きで、という人は関西には多いと思います。特に土曜日の昼は学校から走って帰ってきたという人が多いのではないでしょうかね。僕もそうでした。とにかく吉本新喜劇だけは見逃してはいけないわけです。木村進さんと原哲男さんが好きでした。花紀京さんと岡八朗さんの掛け合いに大笑いしました。
漫才と落語も大好きで、よくテレビを見ました。僕が特に好きだったのは、人生幸朗・生恵幸子のぼやき漫才です。「責任者出てこい!」「出てきたらどないすんのん!」が大好きでした。あとはなんといっても中田ダイマル・ラケットの兄弟漫才ですよ。あんなに面白い漫才コンビはもう出てこないでしょうね。と言いながら、オール阪神・巨人やサンドウィッチマンの漫才も大好きなんですが。
横山マコトさんがお亡くなりになったというニュースが流れ、ひとりで感慨にふけっておりました。誰やねんという方はググってください。横山ホットブラザーズでアコーディオンを担当していた方です。楽器だけでなくノコギリやナベやカマ等を駆使して、歌と音楽を笑いに変えておられた漫才トリオです。子どもの頃から大好きでした。
お~ま~え~は~あ~ほ~か~
と書いても若い人たちにはなんのことやらわけがわからんでしょうから、YouTubeでご覧ください。すでに横山ホットのお兄ちゃんは他界されていますので、彼らの漫才を楽しむことはできません。が、3人のうちお二人が旅立たれて、お笑いが大好きな僕としては少し感傷に浸っているところなのです。
子ども時代のアイコンって誰にでもある(いる)と思うんですね。今となってはテレビをあまり見ない僕ですが、当時はテレビの向こうの芸人さんたちが鍵っ子の僕を楽しませてくれました。新聞のテレビ欄にお笑い番組を見つけると(当時は録画するなんていう機能も考えもなかった)必ずその時間にテレビの前で正座をしていました。
マコトさんのご冥福をお祈りすると同時に、もしかしたら僕も今から漫才とかでけへんのかいななんて不埒で甘いことを考え始めています。実は8月にオリジン・コーポレーションのタレントとしての初仕事が入っていますので、精一杯そこから頑張っていこうと思っているのです、はい。
木村達哉拝