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勉強の理由

2022.05.03(火) 12:15

灘校を辞めて1年が経ちまして、自己管理にもようやく慣れてきました。58歳のおっさんの言うことじゃないですけど。わはは!今までは朝6時ぐらいに起きて、準備をして、7時過ぎぐらいに家を出て、職員室に7時40分ぐらいには入り、教室に行って生徒が来る前に掃除をしたり黒板をきれいにしたりしていました。夕方、それなりの時間になれば帰宅し、そうすると自分の時間が始まりました。

で、今はすべてが自分の時間になりました。夜眠れなくても焦らなくなりました。眠れなくても翌朝遅くまで寝ていればいいんですし、昼でも眠くなれば寝ればいいわけです。いいなぁって思う人もいるかもしれませんね。でも、月に1円も入らないときもあるんですよ。どっちがいいですか?

<生活を安定させる=サラリーが入ってくる>
少なくともこの等式は日本においては成り立つように思います。一方で、たとえば開業している医師や弁護士なども含めて、patientやclientがこないと不安定な生活になります。それは企業経営者なども同じでしょう。僕の場合は、いろいろ考えてそっちを選んだのです。言い換えれば自由を選んだのです。あとは自分の努力が全て、なのです。がんばるぞー!

この何年間か、僕の教え子たちは不安定を選ぶ人が増えてきました。大学を出て、最初の数年はどこかでサラリーマンをするけれども、その後は独立して自分でなにかを始めるというケースが多くなってきました。サラリーマンを続けておいたほうが安定はしますが、どうしても給与が低いですからね。独立すれば数千万円や1億円プレーヤーになる可能性も高くなります。カネが全てじゃないけど。

よく、勉強する気にならないという生徒がいます。が、勉強しない人に給与を支払う馬鹿な資産家はいません。生きていくために、必ず何かしらの勉強はしないといけません。なんの勉強をするのかは人によって異なります。そして勉強した結果、もっと自分の自由に働いて社会で活躍してみたい!という人の場合、その会社にいるよりも独立したほうが好きに活動ができます。

今週末から来週にかけて、いろんな学校や企業で講演を依頼されています。生徒たちに話をする機会もありますので、ここに書いたようなことを話すつもりでおります。英語をやるにしても数学をやるにしても、それなりの人生設計がないと本腰を入れることはできませんよね。まずは人生を深く考え、社会に出るときにどういう能力を身につけておくのかを考えることです。

木村達哉拝