野田学園(山口)の先生からご依頼をいただきまして、「私立中高一貫教育校の魅力発見フェア2022」で講演(という名の漫談)をさせていただきました。また、参加校である野田学園中学校・高等学校、慶進中学校・高等学校、晃英館中学校・山口県桜ヶ丘高等学校の先生方や生徒たちとのパネルディスカッションに参加をさせていただきました。
講演では、特に私立の中高一貫校ではどういう指導が行われているのか、3年+3年の指導とはどう異なるのか、それが生徒たちに与える影響はどうなのか、といったようなお話をさせていただきました。
生徒たちによっては中高一貫じゃないほうがいいという人もいるでしょうから、そこは子どもさんとじっくり話をされて、後悔のないように決めてくださいねというお話をしました。中高一貫の場合には指導計画に余裕がありますので、たとえば多くの学校では英語や数学は高2の終わりまでで全範囲が終了することになります。速く進んでいるわけでもないのに、どうしてもそうなります。それは高校受験がないことのメリットかと思います。
一方で、高校受験がありませんから、中だるみに陥ってしまい、どんどん堕ちていってしまう子もいます。教員が目を光らせてはいるのですけれども、だいたい中3から高1あたりでやる気が続かなくなってしまうというケースが多いように思われます。中には中学受験で疲弊してしまい、入学直後から脳が動かなくなるというケースもあって、どちらがいいとか悪いとかというものではありません。
参加された300人ほどの方々には、これを機会に考えていただければいいんじゃないかなぁと考えています。子どもたちにとっても何が正解なのかはわからないのです。3年+3年に進むにしても、中高一貫に進むにしても、本人がいろいろと考えたうえで納得して進まないと、あとから「自分はこうしたかったのに」なんて揉めることにもなりかねません。
親は押し付けるのではなく、自分の価値観にもとづいて子どもを説得するのではなく、まずは本人にいろんな考え方を与えて、最終的には本人に決定権を持たせることがいいのではないでしょうか。そうすれば、どちらを選択するにしても、自分が決めたのだということを意識しながら学校生活を送ることになりますからね。
とてもいい機会になりました。幹事校である野田学園の先生方には特にお世話になりました。感謝申し上げます。明日はその野田学園を訪問し、『新ユメタン』で勉強している生徒たちや先生方に授業や講演をさせていただきます。
木村達哉拝