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『あなたのちからになりたくて』刊行

2022.06.10(金) 10:00

今日、絵本作家としての一作目が誕生しました。『あなたのちからになりたくて』という本です。僕の著作としては90作目ということになります。とっても嬉しく、心浮き立つ思いというのはこういうことなんだなぁと感じる程度に、心が躍っています。

多くの方々からすでに感想が届いています。ここに感想をぜんぶ書くと自慢しているみたいなので書きません。でも、嬉しい感想はすべて僕の宝物です。ご連絡をくださった皆さんに深く感謝します。「お前に寄付するつもりで買ったけど、めちゃくちゃ良いじゃないか」という感想をくれた悪友にも感謝しています。わはは、ありがとうな。

子どもの頃、具体的に言えば中学2年生とか3年生ですが、文章を書いて生きていこうと決めました。もちろん、本を書くのが簡単じゃないことぐらいはわかりますので、どういう勉強をすればいいのかわからず、結局は本を読んでばかりいました。14歳の頃です。

結局は英語の教員になりました。成績を上げるのは楽しかったです。英語の成績を上げるのは、たとえば国語に比べると楽でしたので、ポイントを押さえて生徒たちに指導しました。そうこうしているうちにリスニングの問題集を出すことができました。それが2005年5月20日のことです。

『東大英語リスニング』や『ユメタン』など、自分でも驚くぐらい売れましたので、生活は比較的楽になりました。それと同時に、売れなくても絵本や小説を創作したいなという想いはどんどん膨らんでいきました。もちろん売れない本など出版社は出してくれないんですけどね。そして、ご存じのとおり、灘校を退職しました。

少し時間はかかりましたが、今日、念願だった絵本作家になることができました。ひとえに運がよかったことと、周囲の皆さんにちからになっていただいたことに尽きます。実力以上の力が働いているのは言うまでもありません。僕が凄いわけでもなんでもありません。

それでもね、14歳の頃から願い続けた小さい目標がひとつかなったので、僕はやはり嬉しくてたまりません。灘校の教え子や同僚からも連絡をもらいました。北海道から、仙台から、新潟から、東京から、埼玉から、岐阜から、名古屋から、三重から、大阪から、広島から、福岡から、宮崎から、沖縄から…「見たよ」「読んだよ」というご連絡を頂戴するたびに、今日は風景がにじみました。

とは言っても一作目を出したばかりのひよっこです。まだまだこれからですからね。ラグーナ出版さんと、そしてまずはこの一作目を買ってくださった全ての皆さんに感謝をしながら、これからも努力していきます。今日は嬉しい日となりました。2022年6月10日を僕はきっと忘れないでしょう。皆さん、ありがとうございます。本当にありがとうございます。

木村達哉拝