文科大臣が5年後の学習指導要領改訂に合わせて、部活動既定の削除を含めて見直していくと発言しました。教員志望者の激減も影響しているのでしょうけれども、中学校で部活動が強制されている(つまり主体的な教育が行われていない)のを改善する狙いもあるのでしょう。良いことだと思っています。
課外活動ですから、必ず参加しなければならないというのはおかしい話です。ところが一部の先生方の中にはおかしな方もいらっしゃるのも事実です。僕が灘校の野球部監督をしていたときに公立中学校の管理職が中体連の会議で「部活動には夢がある。参加している子どもたちに感謝しながら指導すべき」と仰って、びっくり仰天したものです。
文科相によると「現在の部活動は地域移行が完了するまでの間に、過渡的に設置運営されるものという認識」ということですので、これから地域のスポーツインストラクターへの委託が進むことでしょう。これも悪いことだとは思いません。多少のお金は必要になるでしょうが、強制しなければ(つまり子どもや家庭が望むなら)問題ありません。
ただやはり、そうは言っても、先生方の立場からすれば、部活動は必ずしも教師が担う必要のない業務のはずだから顧問就任を拒否しますとは言いにくいはずです。現状では、一部の先生方に負担を押し付けることのないように管理職がしっかりと注視しながら、移行期だという認識を持って対処すべきではないかと考えています。
木村達哉拝