昨年度でしたか、神戸鈴蘭台高校さんから依頼を頂戴しまして、学びについて講演をさせていただく機会があったのです。そのときにいらっしゃった先生が異動になり、この4月から三田西陵高校で学校長の職に就いていらっしゃいます。その校長先生から直々にメールを頂戴し、三田西陵高校でも講演をしてもらえないかということでした。
ただ、講演といってもお互いの日程が合わないと実現しません。三田西陵高校さんとは合わなかったのです。残念ですが、その日程だと難しいですねと校長先生に返信したのですが、彼女はそれでもあきらめません。オンラインでもいいから、短時間でもいいから、と粘り強く交渉され、今回のオンライン講演につながりました。僕は沖縄から生徒たちに話しました。
学校からのリクエストがあったのは英語の勉強法についての講演でした。時間は約30分ということでしたので、20分ほどは単語や文法について話しました。でも、結局のところ、一番大事なのは自分で勉強しようという気持ちですわな。その気持ちがなかったら、いくら単語や文法の小テストに合格したところで、どんどん忘れていってしまいます。
生徒たちには、ですから、英語をどうして勉強するのかというお話をしました。言うまでもないことですが、英語を勉強するのかしないのかは自分で決めればいいと思うんです。英語を勉強しなくても困らない人生を送るならそれも構いません。ただ、今の日本が置かれている状況を大人として伝えたほうがいいかなと思ったので、要するにそういう話をしました。
若いときって新陳代謝が活発なので僕たちより眠くなるんですよね。でも、眠いからといって寝てばかりいてあなたの夢はかなうのかって話です。死んだらずっと寝ていられるんです。それよりも、死ぬときになって、まぁまぁやりたいことをやったなぁと思えるかどうかではないかと僕は考えているのです。努力してもなんともならないことはたくさんありますが、努力すれば幸せになるのであればいくらでも努力します、僕は。
なかなかオンラインだとパッションは伝わらないんです。でも、生徒たちは画面越しではありましたけれども、よく聞いてくれていたように思います。僕の講演が、彼ら彼女らが人生を考え、そして英語なり数学なり歴史なりなんなりを勉強してみようかなと思うきっかけになったのであればと願っております。
木村達哉拝