福岡でセミナーを開催しました。約20名の先生方がご参加くださいました。厚くお礼申し上げます。学校の先生方や塾予備校の先生方と一緒に、英語の指導法について学びました。西大和学園と灘校勤務時代に指導してきた内容を共有しました。
いつもアンケートをお願いしているのですが、皆さんからの感想はおおむね良かったのでホッとしています。特に、教科書を淡々と終わらせていても英語の成績は上がりませんし、なにより量が極めて少ないことになります。それはたかだか週に1回2回の塾に行っても同じことです。
自習をするシステムを構築することが大切だということになりますので、それを前提とした授業を行うことになるはずです。少なくとも今までのように提出させる系の宿題を出していても、インターネット出現後はあまり意味がないことになりましたからね。解答はネット上に出回っていますし、スマホで英語を写すだけで全訳は出てきます。むしろ、提出系ではなく、自習でこういう力をつけてきてくださいという宿題が必要ではないでしょうか。
主体的な学びを通じて、生きる力を培っていく人が増えればいいなと願っています。学校の指導を聞いていれば良しという時代はとっくの昔に終わっていますからね(学校の指導も聞けない人ではどうしようもありません。学校や塾にプラスして、という意味ですので誤解のないように)。
フェイスブックにはすでに貼り付けてありますが、昨年から2032年の18歳人口推移が発表されました。南関東と九州沖縄を除けば、かなり減少していくのがわかります。特に関西の減り方は尋常ではありません。これでは私立の中高や大学が倒産していくのも当然の流れではないでしょうか。
だとすれば、どうやって魅力的な学校や大学を作っていくのか、ということを考えねばならないはずです。この学校や大学に進めばこんなにも素晴らしい生活が待っているということがわかれば、公立ではなくて私立を選ぶ人も多いのです。公立だってものすごく頑張っていますので、私学はそれ以上にしっかりと考えて教育をしていかねばなりません。
どの学校も切磋琢磨して指導法を磨き、子どもたちの力を伸ばすことに努力していけば、これからの日本を支える人材が育っていくことでしょう。従来は先生の言うことを聞いている子が「いい子」でしたが、ここからはしっかりと考え、むしろ先生の指導でさえも批判的に検討する子がたくさん出てくればいいなぁと、個人的には思っています。
木村達哉拝