KADOKAWAの会長が逮捕されましたね。KADOKAWAから本を出している僕としても複雑な気持ちです。働いている人たちは悪い人ではなく、むしろ穏やかないい人たちが多いように思うのですが。
そういえばオリンピックに観客を入れるか否かの議論の際、夏野剛社長が不遜で傲慢な発言をしていましたね。子どもの運動会やピアノ発表会などが無観客なのにオリンピックだけ観客を入れると不公平感が出るという風潮がありました。
夏野さん、「そんなクソなね、ピアノの発表会なんかどうでもいいでしょ、オリンピックに比べれば。それを一緒にするアホな国民感情に今年、選挙があるから、乗らざるを得ないんですよ!」とおっしゃったんです。
著者からすれば、外部からやってきた頭があまり良いとは思えない人がKADOKAWAの社長という権力を身に纏ってアホなことを言っているなぁと思ったものです。えらい強気な発言でしょ。もしもアルクの社長がそんなことを言ったら不買運動に発展してもおかしくはないし、僕も著作を引き上げるかもしれません。
これからさらなる逮捕者が出るかもしれないKADOKAWAですが、これをきっかけに社内浄化され、さらに良い会社になればいいなと思っています。報道によれば、かなりトップダウンな組織だったようですからね。
風通しが良いという言葉があります。組織で情報が通りやすいことを意味する言葉です。風通しの良い組織というのは、おしなべて良い組織ですし、働いている人たちは心地よく出勤して仕事ができます。トップダウンの組織は、一般的には風通しが悪いものです。
KADOKAWAがどうなのかは知りませんけれども、出版不況で本が売れないと言われて久しい日本ですが、日本特有の出版文化や書店文化を守るためにも、KADOKAWAにはまだまだ会社を継続させていただかないといけません。角川氏が去ったあとの新しいKADOKAWAに期待しています。
木村達哉拝