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偏差値や進学実績で学校を選ぶと・・・

2022.12.18(日) 11:00

ある先生からLINEをいただきました。国際バカロレアを取得した学校の先生です。「国際バカロレアという名前を利用して経営者たちは生徒募集をしていますが、ぶっちゃけ私の学校の生徒たちは海外の大学どころか、国内の難関大学でさえも合格できないのです。教員たちはみな呆れています」ということでした。

国際バカロレア=海外の大学というわけではありませんが、そういうイメージが独り歩きしていますのでしょうがないでしょうね。教育関係者(教員)でさえも、そういう印象を持っているので、保護者がなんとなくいい学校なんじゃないかと誤解をするのも無理はありません。

この何年間かの間にAll EnglishだのActive Learningだのといった記号が学校業界を闊歩しています。授業中に意味もなくペアワークをさせることを推奨している愚かな学校経営者がいると聞いています。ペアワークをすれば成績が上がるのであればすればいいでしょうが、たとえば超進学校と呼ばれるような学校ではほとんど行われていません。

なぜなら成績が上がるメカニズムを理解していれば、そもそも「誰かと一緒に学ぶ」というのは個人が理解したり知識を増やしたりした先の話だとわかるからです。まずは資料を読み、理解し、覚えるべきを覚えます。その後にペアやグループで活動するのであれば、話はわかります。

隣同士で●●しなさいという指示に機械的に従っていても、成績は上がりません。断言できます。

どういう学校や教育が子どもたちにとって良いのかを保護者が判断するのは難しいはずです。たかだか数回のオープンキャンパスや説明会に参加したところでわかりません。それに、灘校などは僕には良い学校に思えますが、それでも不登校の生徒や中途退学する生徒も少なくありません。

バカロレアだから良いとか、全部英語の授業だから良いとか、アクティブラーニングだから良いとかいうのは幻想です。入学してから後悔しても遅いのです(人生、いくらでもやり直しはできますが)。

保護者が入学を勧めるのではなく、子どもたち自身がいくつかの学校の資料を集め、実際に足を運んで、できれば文化祭や体育祭などを見学し、自分の責任で学校を選ぶことが大切ですね。お父さん(お母さん)がいいって言うから選んだのに物凄く宿題と補習が多くて、これじゃあ奴隷じゃないか!と叫んだ男子生徒の話を聞いたことがあります。絶対に進学実績や偏差値で選ぶべきではないと考えます。

通信制も含めて、自分はどこの学校なら幸せに過ごせそうなのかを、さすがにもう10年以上生きているのですから子ども自身が判断することですし、それができる程度の知能は持っておくべきでしょう。そしてその学校のことをしっかりと知った上で入学すべきだと思います。

木村達哉拝

追記
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