毎日のようにお勧めの一冊を更新している。『言志四録』にあるとおり、「少にして学べば、則ち壮にして為すことあり。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず。」である。常に本を繙き、人から学ぶ姿勢を崩さないようにしたい。
確かに本を読めばいいというようなものではない。しかし、まったく読まない、勉強しない人が成長することはほとんどあり得ない上に、現状維持すら難しい。そんな人が誰かの役に立つ人材になるのは極めて難しいだろうし、神様からの贈り物は届かない。
読書は習慣である。子どもの頃から読んでいない人が突然読みだすことはレアケースである。ある本に「普段ぐうたらしている兵士が、戦場で突然目の覚めるような活躍をすることは、絶対にない」と書かれてあったのを通訳の柴原智幸先生に伺ったが、読書(つまり勉強)は習慣化されているからこそ、いざというときに力を発揮するのである。
今はさまざまなメディアがあり、極めて多くの情報が右往左往している。大切なのはその中から本当に正しい情報を選び出すリテラシーであるし、それに基づいて自分で考える力である。
誰かのTwitterやコメント欄から得た情報を正しいと思うのであればそれもよろしい。が、ネットの情報は玉石混交ならぬ石石混交であることを見抜くのは、結局のところ読書をしたりメンターの言っていることを聞いたりできる、そして考えることのできる人間である。
普段の生活のなかで「なにを習慣化するのか」という点で、差がつくように思える。スマホを覗いてしまう習慣が身についてしまっている人、SNSでつぶやくことが習慣化してしまっている人、ついついスマホを横に倒してゲームをしてしまう人…いろんな習慣を身に纏っている人がいるが、自分はどういう習慣を身につけるのかを考えることである。
思い立って英語の勉強を始めたり、思い立って読書家になろうとしたりする人の多くが挫折するのは、習慣化を意識しないからであろう。大切なのは毎日1分の積み重ねである。1分が5分になり、10分になれば儲けものと考えればいいのだ。365日続けることができれば、長い目で見たときに相当な力になっているはずである。読書に関して言えば、拙HPのお勧め本を紹介したページ(こちら)が役に立つのではないかと自負している。
木村達哉拝
追記、
キムタツチャンネル更新。灘校時代に教え子に話していた共通テスト英語で高得点を取るための考え方や習慣について話した。受験生の役に立てば幸甚である(こちら)。