熊本県立玉名高校と附属中学校を訪問した。この学校はなかなかファンタスティックで、中1から高3までの全員が私の『新ユメタン』を使って英語の勉強をしている。生徒たちの多くは九州大学や熊本大学を目指しているということだが、私の分身が多少でもお役に立つなら幸甚の至りというものだ。
実は同校を訪問するのは初めてではない。同校の本館や正門は県の文化財として登録されているが、それらを拝見するのはおそらく三度目ではないかと思う。生徒たちはさすがに鍛えられていて、講演中に熱心にメモを取る姿にはなかなかのファイティングスピリットを感じた。
中学生と高1対象の講演が終わり、高2生対象の講演に移った。あと11カ月もすれば共通テストを受験する生徒たちということもあり、受験対策的な話だけでなく、合格後にどういう学びをするのかという話も加えさせてもらった。生徒たちはこちらが驚くほど真剣な表情で耳を傾けていた。
終了後に何人かの生徒たちが控室に入ってきた。生徒たちの『新ユメタン』にさらさらとサインをして手渡すと、気恥ずかしそうに色紙を差し出すではないか。見ると、個人個人がめいめいに描いたウェルカムボードであった。教師からの指導があったのかと聞くと、勝手に作りましたと。
こういうのはなにより嬉しいものだ。書斎に飾らせてもらうよと言うと、顔を真っ赤にしてペコリとお辞儀をし、控室を出ていった。どういう気持ちでこの色紙にペンや絵筆を走らせたのだろうか。同時に、彼ら彼女らの保護者の皆さんは実に上手く子育てをしたものだと感心した。
また、生徒会長が講演後の謝辞で「私たちの青春は『ユメタン』とともにあります!」と力強く言い放ったのが胸に強く響いた。中学入学後に先生方から配付される『新ユメタン』。どうやって勉強するんだろう、ついていけるかな、英語ができなくなったらどうしよう…さまざまな思いが交錯する12歳の春ではないか。
それから18歳の卒業まで、生徒たちは黄色、赤色、青色の単語集とともに過ごすのである。単語テストのためにではなく、英語が話せるように、聞き取れるように、読めるように、書けるようになるために、6年間しっかりと『新ユメタン』を使い尽くしてほしい。
熊本の先生方には本当にお世話になった。感謝申し上げます。またこれからも、びしびしと生徒たちを鍛えてあげてほしい。教員なんて、私が灘校生から言われていたように、鬼だの悪魔だの鬼畜だのと言われてナンボである。そして生徒たちは先生方のご指導に応えて精一杯努力し、人さまのお役に立てる人材へと育っていってほしい。
木村達哉拝
追記
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