ゲストをお呼びしてトークをするというラジオ番組を持つことが決まったとき、もっとも会いたかったのが玉城デニーさんと上間陽子さん。前者は言うに及ばず沖縄県知事。私はウチナンチュではないが、沖縄で長いこと過ごしているとそれなりに問題点は見えてくる。特に、県の渋滞問題は深刻だと思う。

沖縄でもっとも人気のある芸能人としてラジオの帯番組を複数持ち、テレビ番組でも大活躍されているひーぷーさん（真栄平仁さん）とのトーク番組である。「キムタツ✕ひーぷーのオキナワ・ジモトーク」という番組は、ゲストをお招きして、その方の人生を深掘りするというのである。

キムタツさん、誰に会いたいですか？とディレクターの阿利さんとひーぷーさんから言われたとき、真っ先に答えたのが「デニーさんと上間さん」だった。知事と大学教授ということもあり、「それは難しいんじゃないかと」と言われたが、結局お二人とも出演を快諾してくださることになった。

嬉しさのあまり、嘉数高台公園と平和祈念公園で私がええじゃないか踊りをしたのは言うまでもない。

デニーさんには「沖縄の大渋滞問題、なんとかならないんですか？」と、問題提起と言えない程度の問題提起をさせていただき、県外では90％を超えるETC普及率が沖縄ではたったの60％程度しかない点を改善してほしいと申し上げた。ETCを使えば高速料金が安くなる点をもっと県民に知ってもらうべきだし、県外の新車には最初から付いているETCを、後付けしても費用は県が一部負担するようにすればどうかとも申し上げた。自分の考えを遠慮なくぶつけさせていただいた。

上間さんには『海をあげる』でぼろぼろにされてしまったものだから、いったいどんな方なんだろうと興味津々であった。あまりにも優しい語り口とは裏腹に、『裸足で逃げる』で取り上げておられた沖縄の社会問題を、単に本にして現状を発表するだけではなく「おにわ」というシェルター設立という形でなんとか解決しようとされている行動派の素敵な女性であることを知った。

こういうトーク番組の役割としては、それぞれのゲストの生き方をリスナーの皆さんに楽しんでいただくのは言うまでもないが、それと同時にご自身の人生を振り返るきっかけにしていただくことではないかと考えている。聴いた方々がいろんな方の人生と照らし合わせながら、自分の人生をもっと幸せなものにできないかと考えるきっかけになれば、とてつもなく素敵じゃないだろうか。

今まで興南の我喜屋先生、ジュンク堂書店那覇店の森本店長、琉球新報の関戸塩さん、県知事のデニーさん、マスターズ陸上世界一の譜久里武さん、ガゼットの國吉社長、フードドライブをされているゴージャス理枝さん、ミュージシャンのナオキ屋さん、そして琉球大学の上間陽子さんにご出演いただいて、その個性的な面々に「なかなか凄い番組ですよね」と言っていただけるのは嬉しく思っている。

来週は版画家である名嘉睦稔さんがゲストだが、収録ではボクネンさんの物作りにかける気概に圧倒されっぱなしの１時間であった。ぜひお聴きいただき、ご自身の生活や人生にエネルギーの粉を振りかけていただければ幸甚である。また、スポンサー企業の進学塾ガゼットさんには心からお礼を申し上げたい。

木村達哉拝

追記
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