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ひな祭り:とよすのあられ=端午の節句:たけのこ

2023.03.03(金) 10:00

今日はひな祭り。祭りというと私の場合、特定の食べ物がセットでついてくる。私が子どもの頃、両隣が同級生の女の子だったこともあり、ひな祭りになると近所が寄ってお祝いをした。当時は子どもがたくさんいたので、数軒に分かれてひな祭りをしていたのである。

私はあの甘酒というものが苦手で、かと言って大人に混じって日本酒をいただくわけにもいかず、とよすのあらればかり食べていた。だから、今でもひな祭りになると、とよすのあられを買いたくなる。念のために書いておくが、ひなあられではなく、とよすのあられがいいのだ。

さて、端午の節句となると一般的にはちまきと柏餅である。59歳の今となってはどちらも与えられれば周囲にそろそろ止めろと言われるまで食べ続ける自信があるが、子どもの頃はどうも苦手であった。

ちまきも柏餅も葉にくるまっているのだから青臭くて当然で、むしろそれがいいのだけれども、子どもの頃はあの臭いがどうにもたまらなかった。他の子どもたちが嬉々としてかぶりついているのを見て、コイツラドコカオカシインジャナイカと思ったものだ。

それらに代わって子どもの日に私が楽しみにしていたのが筍である。端午の節句にはすくすくと子どもがまっすぐ育つようにという願いを込めて筍を食する慣習が日本にはあるので、我が家では子どもの日といえば晩ご飯のおかずは常に筍であった。私は筍とわかめを炊いたのが大好きで、今でも端午の節句といえば、母の炊いた筍とわかめの料理を思い出す。

クリスマスにケーキなのは定番として、大晦日といえばナビスコのリッツである。あれがないと大晦日という感じがしないのは今もそうで、ワインを飲みながらリッツに6Pチーズをのっけてばくばく食べている。ワインがメインではない。リッツがメインなのだ。

祭りと食べ物をそういうふうにつなげていくと面白い。橿原市の「しゃかしゃか祭り」は終了後に全員で熱々の味噌汁を何杯も食べたが、おそらく地方に行くと、この祭りにはこれという食べ物があるのではないだろうか。一度調べてみたくなったので、図書館にそういう本がないか調べてみよう。

木村達哉