昨年、プロ野球の開幕前に「セ・リーグはヤクルトか中日、パ・リーグはソフトバンクかオリックス」と優勝チームを予想したら、どちらも当てることになった。大学入試問題を的中させた経験はないが、プロ野球の優勝チームはけっこうな確率で当てている。
と言うと、口の悪い友人は、お前ね、予想ってのは1つに絞るもんやで!2チームも言うのはずるいやないかと言う。が、こちとらアマチュア解説者である。ずるいと言うならば、当てもしなかったくせに何の責任もとらずにへらへらしているプロの解説者のほうがよっぽどずるいではないか。
ただ、アマチュア解説者とは言っても私の場合はデータを見て予想している。前年のチーム成績はほとんど当てにならないが、それでも投手の防御率は面子が変わらなければそれほど変わらない。オフの間にどういう補強をしたのかを見て、新戦力の選手が前年度にどういう成績だったのか、新人の場合にはアマチュア時代にどういう成績だったのか、どういうリーグでの成績なのかを、しっかりと分析する。
意外と大事なのは選手層の厚さである。たとえば村上君や山田君がいるだけでヤクルトの打線は安泰だと思われるだろうが、誰でも怪我をする。「今年は調子が悪い」というのは練習不足や動体視力の低下であることが多いらしいが、怪我による不調や離脱は如何ともし難い。
したがって、レギュラーレベルの打者が同じポジションに2人ずついるというチームが強い。スポーツ選手こそ究極の肉体労働者なので、1年じゅう出ずっぱりだとかなり疲れる。疲れると故障しやすくなる。故障しないように出場させるのが、監督の妙というものだ。
レギュラー選手が休んだときに出てきた控え選手が驚くような活躍をするチームが強いのである。その点で王・長嶋時代の読売は腹が立つぐらい強かった。チームの層が、投手も野手も金太郎飴だった。北の湖が怪我をしたと思ったら輪島が出てくるようなものだ(ちょっと何言ってるかわからない)。
今年もオープン戦の結果を分析し、開幕戦の直前に昨年同様に予想しよう。それと、もしもプロ野球の解説者としての仕事があるなら、灘校の元野球部監督として、私はいつでも受諾させていただく。否、すみません、一回でいいのでさせてください。で、どこかの放送局の方、万が一その気になりましたら、マネジメント契約を交わしているオリジン・コーポレーションに連絡してください。
木村達哉
追記
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