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英語が使えるようになるには

2023.05.03(水) 11:00

日本人は英語が使えない、学校では使えない英語を教えているという状況を踏まえ、今後の日本の学校ではどのような教育が必要だとお考えでしょうかという質問に、僕なりの意見や感想を述べた。文科省に対してちょっと辛口なことも述べた。興味のある方はご覧いただきたい(こちら)。

動画のなかで述べたとおり、英語が使える日本人は10%程度とある資料に書かれてあった。言うまでもなく、この数字は肌感覚である。全員にリサーチすることはできないし、英語が話せますと言っている人が意外と話せなかったということもあるはずだ。正確なパーセンテージをデータ化するのは不可能。

『新ユメタン』も他の本も、英語が話せるように、聞けるようになるために創った本である。受験だけで終わる英語なんてどうしようもなくつまらないと思っているので、しっかりと話せるように(そのためには聞けるように)ならないと、英語の勉強時間が不毛に思えるはずだ。

大人向けには『瞬間英作文』という本があったが中学生高校生用にはなかったので自分で創ったのである。当時は単語集なんてどれも同じでしょという意識が教員にも強かったので、まさか250万部も売れる本になるとは思っていなかった。講演では正しい使い方と、正しい英語の勉強法について話をするようにしている。

上のリンク先の動画でも話したが、大事なことは「英語ができるようになるぞ」と決めることである。言うなれば、自分と約束をすることであろう。他人との約束はたまに破ってもいいが(いや、あまりやると信用を失うが)、自分との約束は絶対に守らねばならない。それすら守れない程度の人間が大きい夢をかなえるとか、いっぱしのことを成し遂げるとか、そんなことができるようになるとは思えない。

英語ができるようになるぞと決めたのであれば努力すべきである。逆に、英語ができなくても構わないと思ったのであれば、単に大学に行くためだけに、あるいは英語の検査を受けて合格するためだけに、勉強の真似事をすればいいのではないか。ただ、その人が大人になって英語を使える人になれることはない。なぜなら英語に限らず、やり続けていないと力は衰えるからである。英語ができるようになるぞと決めるというのはつまり、一生やっていくぞという意味なのだ。

その点で、日本人は英語ができないというのは教育が悪いわけではなく、できなくても構わないという人が大多数なのであり、それはそれでいいのではないだろうか。ただ、私は物書きで、英語の文章を書くこともかなり多いものだから、できないと生きていけない。中学3年のときに作家になろうと決めてからは、日本語と英語の勉強をしっかり継続してきた。大事なのは「決める」ということである。

木村達哉

追記
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