先日、ボーダーインク社の編集者である新城和博さんにお会いした。ボーダーインク社は1990年に那覇市に設立された出版社で、それ以来沖縄に関することならなんでもOKという姿勢で数多くの本を出版されてきた。『よくわかる御願ハンドブック』は10万部以上を売り上げたということだから、沖縄に根づき、ウチナーンチュに愛されてきた出版社であることがわかる。
新城さんは編集者である。編集者は著者の書いた文章を料理していくのが仕事である。簡単に言うなら、著者は0を1にし、編集者は読者が読みやすいように1を100にする。ただ、彼自身も幾冊もの著作をお出しになっていて、近著は『来年の今ごろは』である。沖縄で生まれ育った彼が、2015年あたりから沖縄の各地を歩き回って思ったことを歳時記としてまとめた内容である。
新城さんに拙著『あなたのちからになりたくて』をプレゼントしたところ、であればと『来年の今ごろは』をくださった。帰りの飛行機で表紙を開いたのだが、極めて読みやすい。こちらまで那覇や首里を散歩しているような気持ちになってくる。文章が躍っている。これはやられたと思った。沖縄好きにはたまらないエッセイである。
私より1つ年上の新城さんに私もお仕事をお願いすることがあるかもしれない。今まで沖縄に特化した本を書いてこなかったけれども、もしかしたら彼との邂逅がきっかけになるかもしれないと思い、さっそくエッセイを書き始めた。企画書を作る前に文章を書き始めたのは初めてだが、彼との出会いがエネルギーになった。こちらに書いた。読んでいただければ嬉しい。
木村達哉
追記
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