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管理職の仕事は

2023.05.25(木) 08:00

以前、あるラジオ番組に出演したとき、木村先生が学校の校長になったらどういう学校にしますかと尋ねられたことがある。私に校長を依頼する酔狂な学校があるとは思えないけれども、どこかの私学が私に依頼してきたらという仮定で話をした。

管理職の仕事は教員を管理することではない。教員が明日もこの学校で働きたいと思える学校を作ることである。そしてその教員は、生徒たちに明日もこの学校に登校したいと思える授業をすることである。保護者はなにも言わずに黙って見ておくのが仕事である。

したがって、そのラジオのアナウンサーには、教員が働きやすい学校を作りますとお答えした。なにより勤務状況が、師が疲弊するようなものであっては弟の力を伸ばすことなど不可能である。もしも私が着任する学校がそういう状況になっているのであれば、必ず改善すると言った。

たとえば、職員会議は月に一度。議題にもよるが単なる報告はプリント配付のみ。職員会議は議論をするための場とし、会議時間は60分の制限を設ける。超えるようであれば、必ず休憩を取り、勤務時間を超えていれば教員の許可を取る、というようなものである。

教員が疲弊している学校が伸びることは絶対にあり得ない。いくら面倒見が良い学校だと言っても、離職率の高い学校が伸びることは不可能である。その点で、私も中途退職したクチなので大きなことは言えないが、灘校はとても良い学校である。外国人の先生方も専任教諭であり、したがって担任にも学年主任にもなる。部活動の指導もする。みなが均等に仕事をし、疲れないような工夫が為されている。

万事が万事、うまくはいかないかもしれないけれども、少なくとも教員が疲弊しづらい学校を作るだろうと思う。そして、年配であろうと若手であろうと、全員均等に発言ができる風通しの良い学校を作ろうとするだろう。ま、そのチャンスが訪れるかどうかはわからないけれども。

木村達哉

追記
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