成績や進学実績を上げるためにという動画をアップした(こちら)。西大和学園と灘校で長年勤務してきた。40歳を過ぎた頃から日本中の学校に呼んでいただき(と言いながら上海の学校に呼ばれたこともある)生徒たち、保護者の方々、先生方に講演をしてきた。
毎年、大晦日にだいたい何人ぐらいの方々に出会ってきたかを数えることにしている。講演に出かけると日記に参加者の数を書き込むことにしているので、電卓が計算をしてくれるのである。わざわざExcelに打ち込んでSUMを使うことはさすがにないけれども。
コロナ前は毎年およそ4000から6000人にお話ししているが、コロナ禍になってオンラインで講演ができるようになり、聴衆の数が5桁になった。それらをざっくり単純計算すると、私が今まで話した人の数はのべ15万人ほどになる。
多くの方々が、笑いながら、メモを取りながら、中にはツマランと思いながらも、私の話に耳を傾けてくださった方々が甲子園球場の観客の3倍から4倍もいらっしゃることになる。感謝するとともに、多少なりとも生きるエネルギーなりモチベーションに貢献したのであれば幸甚である。
灘校を退職したらこういうオファーも減るんだろうなと、少し寂しく思っていたが、逆に激増した。と言っても私は灘校の話をすることはほとんどなく、英語勉強法をと言われればリスニングやスピーキングが苦手だった自分が学んだ方法を、モチベーションアップについて話せと言われればモチベーションの欠片もなかった高校時代を切り抜けた考え方を、それぞれ話すことにしている。
灘校の先生の話なんだからさぞかしお堅いものなんだろうと思っている生徒が多い。が、だいたいのっけからお馬鹿な自己紹介をし、やる気のない人のために心を込めて話すけれどもつまらないギャグもかなりたくさん言うので笑うことを強制しますと言う私に、徐々に心を開いてくれる。
上の動画でも話したが、勉強は楽しい。自分のレベルが上がるのである。昨日までできなかったことができるようになるのだから、勉強は楽しい。でも、対策はつまらない。目の前にせまったハードルのためだけにちょっとしたコツを体得しても自分のレベルは上がらない。そんなのを勉強とは呼ばない。
6月は講演ラッシュである。7日の野田学園高等学校(山口)を皮切りに、多くの学校を訪問する。先々でまた生徒たちに「勉強ってのはいったい何だろう、どうして勉強は楽しいんだろう、どうして自分の勉強はつまらないんだろう」を考えてもらおうと思っている。
木村達哉
追記
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