東京大学ウォリアーズと京都大学ギャングスターズ(アメリカンフットボール)の定期戦「第65回双青戦」はウォリアーズが勝利を飾った。京大に勝つのは2016年以来ということなので、きっとウォリアーズの選手たちはガッツポーズを繰り返したことだろう。スコアは東大20 – 14京大。
今の関西アメフトといえば我が関西学院大学が甲子園ボウルの常連となっているが、水野監督が率いておられた頃の京都大学は実に強かった。特に東海辰弥選手がQBを務めていたときには勝てる気がしなかった。ショットガンフォーメーションではロングスナップを受けた東海選手がどのレシーバーに投げるのかがわからず、関学のディフェンス陣が文字通りに右往左往していた。京都大学が日本一に輝いたのも当然であった。
現在の東京大学ウォリアーズには私の教え子たちが選手やマネージャーとして在籍していて、活躍しているのかどうかは知らないけれども、それなりに頑張っているようである。大学生にもなって学問と両立できないようではアホの極みだが、努力していればそれがその人のカルチャーになる。
野球部だった生徒たちが東大の学生となってアメリカンフットボール部やゴルフ部に入部するのは珍しいことではない。年賀状に「ゴルフをしましょう!」なんて書かれてあると、いっちょ前なことを言いやがってと思うが、スコアを聞いてみると私よりずっと上手くなっているので誘えずにいる。
ウォリアーズとギャングスターズの報に触れて、なんだか学生時代を思い出した。軽音にいた私は、楽器もろくにできないのにどうして軽音に入ってしまったんだろうと思ったこともあったが、ギターやボーカルをさせてもらったことで人前に立ってもまったく緊張しない人間に変わった。ジョブズのconnecting the dotsを体現することになった。
教え子たちには部活動にも学問にもどちらにも全力で打ち込んでほしい。特に部活動では理不尽に思うことが多々あろう。どうして自分は試合に出られないのだと忸怩たる思いで試合をベンチから観ることもあろう。けれども、それでも我慢しながら続けていけば、そのときには良いことなどなにもなかったと思うかもしれないが、何年も何十年も経って「ここに繋がっていたのか」と思う時が必ずやってくる。短い学生時代を悔いなく過ごしてもらいたい。
木村達哉
追記
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