姫路といえば姫路城を思い浮かべる方は多いと思われる。白鷺城とも呼ばれる、漆喰塗りの真っ白な城が世界遺産に指定されたのはちょうど30年前。新幹線のホームからも見える立派なお城だが、城主は誰だったのかと聞かれると意外と返答に困る。初代は南北朝時代の武将、赤松貞範。当時は「姫山城」であった。豊臣秀吉がまだ羽柴秀吉であった頃に、第15代城主となっている。
その姫路城の真横にあるのが賢明女子学院中学校高等学校。英語科の先生から是非にとご連絡を頂戴し、『新ユメタン』を使っている生徒たちに60分ほどの短い講演をしてきた。『新ユメタン①』を準備しておいてくださいと申し上げておいたが、手に『新ユメタン③』を持っている生徒たちもいたから、難関大学を目指している生徒たちも多いのだろう。
高3生徒たちということもあり、どうしても受験や英語勉強法についての話になってしまったが、講演の最後はこれからの人生について少し語らせてもらった。大学合格後の人生は約80年ある。大学の名前や会社の名前でその80年が決まるほど楽なものではない。
合格後こそしっかりと学び、幸せな人生を送ってくださいと言うと、生徒たちはみな急に真面目になった私の表情に驚いたのか、目を見開いてまっすぐに私を見つめていた。私のメッセージが伝わったのであれば嬉しく思う。
そりゃ中には勉強が上手くいかないとか、どうもやる気にならないとかで苦しんでいる生徒たちもいるだろう。けれども、いつかは自分の足で立ち上がり、しっかりと歩いていかねばならないのである。決して無理をする必要はないのだけれども、それでも多少は無理をしてでも歩かねばならない時が来る。
彼女たちが来年4月に志望する大学の入学式に笑顔で参列し、その後も幸せな人生を送ってくれることを願っている。校長先生や担当のI先生にはお世話になった。また、彼女たちの後輩たちにも私の本がお役立ていただければ幸甚である。それと、またご縁があれば嬉しく思う。その時にはまた姫路城に続く商店街をのんびり歩きながら同校に向かおう。
木村達哉
追記
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