BLOG / ブログ /

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 大学授業料無償化について

大学授業料無償化について

2023.06.28(水) 06:00

Yahoo!ニュースをスクロールしているとあまり幸せになれないということに最近ようやく気づいた私は、スマホを使うほとんどの時間を海外のニュース(CNNやBBCやNYT)を読むことに費やしている。国内のニュースは紙の日経新聞と毎日新聞を購買しているので、それで充分こと足りる。

日本のニュースで特に気になるのはやはり教育関係である。教員不足、共通テストの変化、授業料無償化、そして少子化。どうしても人口が減っているのだから、教員も生徒も激減するのは間違いない。昨年お亡くなりになった方が156万人。産まれてきたのが77万人。ダブルスコアである。

その共通テストに関してはちょくちょくいろんな方から質問を頂戴するが、あの英検準2級から2級レベルの英語試験で低得点しか取れないのは間違いなく中学レベルの英語でさぼってしまったからだと断言できる。また、ゆっくりと読むこともできないのに速読などできるわけもなく、1文もまともに聞き取れないのに100語を聞き取れるわけがない(こちらで話した)。

ただ、驚異的に高い授業料を払わねばならない私立大学でいいのであれば、推薦入試だの総合型選抜だので、だいたいどこでも簡単にとは言わないにしてもずいぶん簡単に入ることができる。慶応義塾大学はいまだに強気を貫いているが、それ以外はどこもかなり入り易くなった。

私立大学は学生が集まらないと倒産(閉学)することになるので、レベルの高い学生をとクチでは言っているが、経営者からすれば贅沢を言っている場合ではない。とにかく勉強しない学生であってもかき集めたいのが本音ではないか。だから、上で述べたような共通テストで点数が取れない生徒であっても合格する。各学校で「え?この生徒が合格したの?」という声があがる。

先般、キムタツチャンネルで「国立大学の授業料を無料にすれば」と提案したところ、私立大学も無料にしてほしいというメールをいただいた。決定権があるわけではない私に仰ってもどうしようもないけれども、私立大学に税金を使うということには賛成しかねる。

勉強しなくても合格してしまう私立大学の授業料は安いところでも年間120万円ぐらいはかかるはず。私の息子と娘が大学生だったときは、大学からの請求書が届くのが怖かったものだ。2人の請求額を合わせると年間250万円近くなり、預金通帳を見てはため息をついたものである。

そりゃそれが無料になったら親は嬉しいだろう。が、子どもたちが「無料だから勉強しよう!学問に励もう!」とはならないだろう。少子化に歯止めがかかるかどうかはわからないが、私学という私企業に税金を何億も投与できるほど日本経済が元気だとは思えない。やるとすれば、国立大学の授業料からだ。

国立大学には、そりゃ推薦入試はあるにしても、それなりに勉強した人しか合格できない。東京大学からそれほど高くない大学までレベル差はあるにしても、共通テストでそれなりの点数を取らなければどうしようもないの。海外の子どもたちに何十億ものお金を与えているのを考えると、国立の大学で学ぶ学生にそれ以上の援助をするのが筋ではないだろうか。

木村達哉

追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。週2~3通のメルマガが私から届きます。勉強について、英語について、幸せについて、人生について、お金について、書いています。