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アファーマティブ・アクション

2023.06.29(木) 03:00

ハーバード大学などの大学が受験生の選抜に採用しているアファーマティブ・アクションをアメリカ連邦最高裁が違憲との判断を示した。歴史的に見れば、単なる大学受験だけではなく、社会全体の問題だとして、バイデン大統領をはじめとする多くの著名人が反対の意を表明した。

アファーマティブ・アクション、日本では憲法第14条に反するという批判が起こる可能性が高いので、「差別」を前面に出した名称や方法を採用していないが、それでも女性枠や地域枠など、さまざまな特別枠が入試や採用において採用されている。

アメリカ連邦最高裁は、大学の入学選考で黒人やヒスパニック系を優遇するアファーマティブ・アクションについて「志願者は個人の経験に基づいて選考されるべきであって、多くの大学は全く逆のことをしてきた」と指摘し、特定の人種を一律に優遇するのは間違いという判断をしたのである。

上記のとおり、日本では聞き慣れない言葉なのでアファーマティブ・アクション?なにそれ、そんなのがあるんだ?という方が多いと思うけれども、ウィキペディア程度でもいいのでググっていただければ、実は日本にもそれなりのアファーマティブ・アクションと言うべきか、それともポジティブ・アクションというべきかが存在することがわかる。

大切なことは、まず理解することと、自分の意見を尋ねられたときにしっかりと表明できることだろう。日本人はなにかと「難しい問題だ」などと自分の意見を誤魔化す傾向にあるが、それでは何も考えていないに等しい。正解などないのだから、自分がもしも裁判官だったらどういう理由でどういう判断を下すだろうと考え、正しい言葉でそれを具体的に文章化することである。

そういった習慣こそが論理的に考える力を涵養するのである。習慣化していないと、日本人同士で話をしているときには思考停止ぶりが大してバレないが、海外の人たちと話す機会が突然訪れるとなると不勉強ぶりが露呈することになる。普段から考えて意見表明する習慣を身につけることである。

木村達哉

追記
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