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英語教師塾と東京ロングセミナーと

2023.07.03(月) 09:00

かつては東京ロングセミナーには、全国から集まった300人ほどの愛すべき教員たちが一堂に会し、7時間にわたる壮大な勉強会が開催されていた。休憩時間にはここかしこでホットな議論が行われていた。しかしその光景も、コロナ前の話となってしまった。今やオンラインの波が押し寄せ、地方以外のセミナーには20人から50人ほどしか集まらないという寂しい現実が広がっている。地方には先生方が集まるという現状はなかなか面白いのだけれど。

僕の立場からすれば、オーディエンスが数名でも300名でもいただける食い扶持は同じなのだが、気持ちというものがある。かつてたくさんの方々が笑顔で参加されていた光景が目に浮かぶから余計に、なんだか寂しく思う。とは言っても、心を込めてお話をさせていただくことに変わりはないのだけれど。

東京ロングセミナーの前日には、英語教師塾の開催が慣例となっていた。今年は3年ぶりにその教師塾が復活した。第20回英語教師塾を開催するために、多摩大学目黒高校さんがお力を貸してくださることとなった。申し込みが開始されると、50人の定員は驚くほどの速さで埋まっていった。

英語の教師たちが全国から集まった会場で、5人の教員が授業を行いたいと申し出た。授業後には、熱心な先生方から質問や意見が集中的に浴びせられる可能性があるのに、彼らは良い言い方をすれば本当に情熱的で、要は変態である。

英語教師塾は満席となり、締め切りを過ぎても参加希望が殺到し続けている。幹事の高木先生(神奈川・聖光学院中高)からは、ほぼ日々のように嬉しい悲鳴がメッセンジャーで私に届く。セミナーにはめったに足を運ばない先生方でも、英語教師塾という学校の垣根を超えた研究授業には熱狂的な関心を寄せるのだ。80席のキャパシティーがそろそろ埋まろうとしている。

そうだ、要するにセミナーに人々が集まらないのは、「4技能」とか「リスニング指導」といった言葉にはすでにお腹いっぱいになっている方が多いせいなのではないかと思いついた。私たちはスタッフと、どのようにして参加者の皆さんに喜んでいただくことができるかを考え抜いた。その結果、セミナーの方向性を少しずつ変えていくことが最善だという結論に至った。

8月11日の東京ロングセミナーは、丸山晃先生(ラ・サール中高)、佐藤仁志先生(神奈川・聖光学院中高)そして私によるセミナーとなるが、従来のものとはまったく異なる雰囲気で進行することになった。今年も残念ながらオンライン開催となるが、その利点を活かし、木村が主役となるセミナーではなく、参加者全員が参加しやすい形式で進めるための準備を進めている。

詳細が確定し、受付が開始されたら、ブログやSNS、メルマガ、アルクのウェブサイトなどで告知を行う予定だ。皆さんには楽しみにしていただけると幸いである。

木村達哉

追記
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