魚津高校の翌日は富山高校を訪問。同校の訪問はもう3回目で、一昨年には教員を対象とした研修会でお話をさせていただいている。生徒たちに話すのは久しぶり。午後一で高1と高2の生徒たちに「夢をかなえる英語勉強法」の演題で講演をした。
後方の生徒たちはただでさえ小さい私の姿が見えなかったのではないかと、この写真を見て心配している。巨大なスクリーンにパワーポイントを投影していたし、英語の教材は手元に準備してもらっていたので内容的には問題なかったはずだが、話者が目の前にいるといないとでは心持ちが違ってくる。
ただ、雰囲気は魚津高校同様にかなり良く、生徒たちは大笑いしながら、メモを取りながら、頷きながら、私の話をよく聞いていたように見受けられた。終わってからの代表挨拶では、これからの人生についてしっかりと考えたいと生徒が言っていたので、私の気持ちは伝わったのではないか。
終了後は高3生徒たちに向けて、英語の授業(リスニングとライティング)をしてほしいというリクエストがあったので、別室にて東京大学や国立難関大学を意識した授業を行った。希望者はおそらく40人ぐらいでしょうということだったが、部屋に入って驚いた。100人はくだらないはずだ。
リスニングとライティングは得点源で、できることなら二次試験では1点も落としたくない。リーディングの場合、得意なトピックとそうでないトピックがある。私の場合、哲学やら言語やらの文章であればおちゃのこさいさいであるが、物理学や数学を扱った文章となると目が先に進まない。誰でも得手不得手はあるのだ。
が、リスニングとライティングに関してはそれほど得手不得手が関係しない。リスニングの場合、地学や物理が東京大学のリスニングで出題されることもあるが、あの程度であれば読書で培った教養でカバーできるというものばかりである。私レベルであってもそうなのだから、生徒なら言うまでもない。
そんなわけで、リスニングとライティングで1点も落とさないようにするための勉強法について90分ほど話をし、実際に授業を受けてもらった。代表生徒が「どうせクッソつまらない授業だと思っていたのだけれども、めちゃくちゃ笑って面白かったうえに、ためになって感謝しかない」と挨拶していたので、喜んでもらえたのだろう。私の教材をしゃぶり尽くし、来春は志望大学の入学式に参列しろよと言って帰ってきた。
富山での二日間は、そりゃ確かに移動は疲れたけれども、自分の著作を使っている子どもたちに会うことができ、また彼ら彼女らの真剣な眼差しに触れることができたという点で非常に有意義だった。あの子たちが、何年も立って大学を卒業し、いよいよ人生について深く考え始めたとき、私の話を少しでも思い出してもらえればと願う。進みたくない選択肢をしょうがなく選ぶなんてことのないよう、努力を重ねてほしい。
木村達哉
追記
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