東京大学とか京都大学に合格する生徒に向けてどういう指針を与えていましたかという、もしかしたら教員か塾の先生じゃないのかと思われる質問が、でもご本人いわく高2生から届いたので、自分のチャンネルでお答えした(こちら)。
個人的に言えば、東大や京大に行こうが行こまいが、それと幸福度とはほとんど関係ないのだから「お受験的」に言えばどうでもいいとは思うけれども、どちらの大学も学びの環境はかなり高度に整っているので、学ぶ気持ちの強い人は入学すればいいのではないかと思っている。
灘校という極めて画一的な志向を持った生徒たちの場合、日頃の指導は西大和学園の創成期に比べればかなり楽であった。なにしろほぼ全員が東大だの京大だの医学部だのと言っている環境を画一的と言うのである。進路が多様になればなるほど教員の指導指針は多岐にわたる(ので、教員には勉強の広さと深さが必要となる)。
東大やら京大やらというそれなりに一筋縄ではいかぬ大学に進みたいとなれば、覚悟と計画性が必要だと思われる。生徒たちが自然とそういったものを身につけることは一般的には無いので、指導者(や、親子関係が恐ろしく良好な場合は親)が経験に基づいた論理的指針を与えることになる。
その指針が間違ったものである場合は、生徒たちがどんどん教師から離れていく(物理的にも心理的にも)ことになるので、指導者サイドはしっかり勉強しておかねばならない。たとえば、「予習をしないと伸びないよ」などと知った口を叩くと、コイツナンモワカットランナとよくできる生徒は判断するだろう。
詳細は教員向けの勉強会(8月11日)でお話をすることになるが(こちら)、上の動画にしてもこの勉強会にしても、自分の経験を生徒たちと先生方にご活用いただき、今まで東大生や京大生を輩出してこなかった学校から難関大学に合格者が出てくればいいなと願っているところである。『ドラゴン桜』が出版されたときに公立高校卒の生徒が東大にたくさん合格したときのように。
木村達哉
追記
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