札幌で夏と冬にセミナーを開催するようになって、もう10年以上経つ。毎年その頃に出会った先生方が何人もご参加になる。セミナーで何を話すか、私自身より存じ上げているのではないかと思えるぐらい毎回参加されている方々である。
新しい先生方も多数いらっしゃる。大抵は若い先生方。今回はオホーツク海に面する学校からご参加になった先生もいらっしゃった。聞くと『新ユメタン』を生徒たちに採用して授業で使っておられるということ。自分の知らない場所で知らない方が私の著作を求めてくださる。物書きになってよかったと思う瞬間である。
今回はアルクと朝日出版社の共催で、アルクの植元君と朝日出版社の津金君にはお世話になった。セミナーでは彼らのコーナーもあり、朝日出版社の最新作であるとか、アルクからは『新ユメタン』『新ユメジュク』のTOEICライクな確認テストがタブレットでGoogleフォームを使って簡単に作れるようになっただとか、そういうプレゼンをしてもらった。
今回はスピーキングの指導法に時間を割いてお話しした。特に、トランスクリプトを作る際にDeepLやDeepL WriteやAIを使うことで、相当な省力化を図ることができる。以前であれば自分で書き起こし、ネイティブチェックにかけ、リライトし、リライト原稿をネイティブに見てもらってようやく完成するという手順であった。今は0スタートではなく、1か2からスタートできるのである。特にChatGPTは本当に役に立つ。
実際にAIを使って私がトランスクリプトを作り、スピーキングをする手順を先生方に見学していただいた。サインインが必要なAIもある。そうでないものもある。そのまま使える英文もある。そのままではどうしようもないものもある。最終的には人間の能力でカバーしなければならないのはどれを使っても同じ。
参加してくださった先生方と終了後にビールをいただくのも楽しみのひとつである。今回は時計台の近くにある居酒屋で語り合った。移動費や宿泊費が高いというのに東京からいらしていた先生も。東京から来たの?と言うと、照れくさそうに笑っておられた。こういうhuman to humanが心地よいのである。オンラインでは得られない。
12月に湧別高校で、1月には駒大苫小牧高校で、それぞれ講演をしてもらえないかという依頼もこのたびいただいた。『新ユメタン』を使っておられる学校で、また生徒たちに関西弁まるだしの講演や授業をさせていただくのが楽しみでならない。
北海道、いつもありがとう。ご参加くださった学校と塾の先生方、いつもありがとうございます。今回の勉強会、多少でもお役に立ったのであれば幸甚です。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。週2~3通のメルマガが私から届きます。勉強について、英語について、幸せについて、人生について、お金について、書いています。