もうずいぶん前から毎年8月になると広島駅に降りたってきた。あの年のあの日、人々がどういう気持ちでピカドンの後に街を彷徨い歩いたのかを体感するためである。歩いた経験をお持ちの方はご存じだと思うが、夏の広島は極めて暑い。
『枕草子』は「春はあけぼの、夏は夜」なのですが、僕の場合「夏は広島」なんですよねと広島の先生方に申し上げたのはもう10年以上前のこと。せっかくだったら夏の広島で勉強会をやりませんかというひと言で始まったのが「夏は広島セミナー」である。先生方の主催である。誰でも参加できる。業者の方々も多数いらっしゃってブースを設置されるが、後援料はすべて無料。チームキムタツは英語教師塾も広島も岡山も山形もすべて無料である。
塾で講師をされている方も、元教員の方もいらっしゃる。公立の先生もいれば私立の先生も。講師はいつも私だが、時には私が紹介した別の方が講師とコラボで行うこともある。広島だけでなく、岡山、広島、石川、兵庫、香川、愛媛などからもよく先生方がいらっしゃる。要するに、皆さんこの「夏は広島」を楽しみにしているのである。
修道高校の教室で、今回の演題だった「で、今の、そしてこれからの、英語教師に求められているものって何よ」について勉強した。現代社会のキーワードは少子高齢化である。その現状を学び、その上で1945年以降の教育小史について授業させていただいた。あまり堅い話になるとつまらないので、池上彰さんライクにクイズを出しながら説明申し上げた。
そのうえで、現在の学校がどうであらねばならないのか、あるいは10年後の学校はどうなっていてそのために教員はどういうことをしなければならないのかについて、GDを中心に勉強会を進めていった。正解のない問いではあるが、思考停止に陥ることは何よりよくない。ああじゃないこうじゃないと言いながら、GDおよび発表を繰り返した。
広島のいいところは懇親会参加者が極めて多いところである。4時間の勉強会では物足りなかったのか、懇親会でもここかしこで先生方が話し合う姿が見られた。これがいいのである。知識を得て、そのうえで考えることである。上記のとおり、正解はない。しかし、しっかりと考えることである。
幹事の上田先生や黒瀬先生、皆戸先生や小野先生、岡本先生といったいつもの先生方には本当にお世話になった。先生方からいただいた義援金は福島県と沖縄県に寄付させていただこうと思う。次回は2月24日(土曜日)と決まった。その時にもおそらく多くの先生方が集まってくださるのだろう。お役に立てるよう、私自身がしっかりと勉強しておこう。
木村達哉
追記
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