29日に豊見城市立豊見城中学校で講演を行うのはすでに書いたとおり。「キムタツ先生に学ぶ進路講演会」という演題で、公文書には講演を行う目的として①目標実現するための自分にあった学習プランの立て方及び学習スタイルを見直す機会とする、②将来の生き方を考え、どのように社会貢献するか真剣に考えさせる、と書かれている。
私が中学生の頃、人生を幸せに生きる選択肢として①プロ野球選手になる、②作家になる、③最低でも学校の先生になる、という3つを考えた。①は野球が大好きな少年ならあるあるの選択肢で、とは言っても現実的でないのは誰よりも自身がよくわかっている。②と③の人生を生きるためにはどういう努力をすればいいのかを考えることになった。
したがって、数学は後回しでいいなという結論に達した。決して数学を捨てたわけではない。それよりも日本語(国語ではない)と英語の勉強を深化させねばならないと、中3のときに考えたのである。言語は書くためのツール、言うなればのこぎりやパソコンと同じである。
問題は「何を書くか」のほうである。言うなればのこぎりで何を作るのか、パソコンで何をするのか、である。日本語や英語ができたところで、それが何もなければ書きようがない。したがって、地理や歴史、心理学、哲学、形而上学、フィクション、科学、脳、死後の世界などについて、高校時代は本を読みまくった。
灘校なんかでもそうだったけれども、たかだか灘校をゴールにしてきた子たちはあまり幸せそうではなかった。どの学校でも中でやることは大差がないからである。なにか素敵なことが待っているのではないかと思って灘校を受験したような子は、もしかしたら失望したのではないだろうか。
大事なことは、自分の人生をしっかり考えて、なにを勉強するのか、なぜ勉強するのかを自分で決めることである。そこに合致している学校を選ぶべきなのだ。10年も15年も人生をやっているのに何も考えず、それでいて学校がツマランと言っているような子もいると思う。それは学校が悪いのではない。キミがツマランのだ。野球選手になるなら野球の勉強を、ミュージシャンになるなら音楽の勉強を、医師になるなら理科や数学や英語を、誰にも負けないぐらいにすればいいだけだ。
豊見城中学校ではそういう話をしてこようと思う。
木村達哉
追記
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