AI関係の依頼が来るほどのエキスパートではない。それどころか、そっち系には疎くてすみませんと言ってばかりいたのが何年か前の私である。今でも木村達哉事務所のネットワーク関係は担当者の山元におんぶにだっこの状態で、PCが動かなくなったぞと思ったら夜でも彼に連絡する。
私に来るAI関係の依頼はつまり、すべて講演である。この数日も来年度の講演依頼が届き始めているが、ほとんどが「AIと英語教育」というような内容である。ICTのエキスパートを呼んで講演させるのではなく私に依頼をするというからには、先方もそれなりの覚悟を、つまりAIに関してはそれほど詳しくなくていいというお気持ちを、お持ちなのだろうと考えている。
AI関係について話すのはそれほど苦ではない。365日、ほとんど毎日なんらかの文章を書いているけれども、PCを立ち上げると同時にGoogle Chromeを立ち上げ、そして英辞郎とDeepLとDeepL Write、そしてChatGPTおよびBardを無意識のうちに立ち上げているからである。
コンテンツについて調べることもあるが、自分の英語が正しいかどうかをAIに尋ねることのほうが圧倒的に多い。ChatGPT、Bard、Notion AIの3種類に加えてPerplexty AIを使うこともある。この4種類に加えてDeepLとDeepL Writeを使えば「添削」はほとんど完璧である。本の場合には人間のネイティブチェックも英米行うけれども、それは編集部の仕事である。著者サイドとしてはAIによるチェックを重ねておくと、英語でのミスは防げる。
先日、福島県教委が主催するアドバンスセミナーで英作文の授業を行った。生徒たちには、教員に添削を頼むのもいいけれども、忙しい先生方に依頼する前に複数のAIやDeepL Writeにチェックしてもらってから、それでも納得できないところだけ質問すれば早いし、先生方も助かるという旨の話をした。
以前ならば、添削してくれる先生がいないという宅浪生であってもAIを使えばまったく問題がなくなった。教員自身も私同様に、ネイティブにチェックしてもらわずともAIを使えば自身の解答のどこが間違っているのかがわかるようになった。また、通知簿や指導要録のコメント欄を全部AIにやらせれば40人分なんてすぐにできる。ChatGPTだけでなく、数種類のAIを使いこなせればビッグデータがさらに大きくなる。AIは道具なので使い方を知らねばならないが、ChatGPTにしてもBardにしても簡単に使えるのだから、生徒も教師もどんどん活用すればいい。
木村達哉
追記
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