今週末は福島である。土曜日は日大東北高校で保護者を対象とした講演。そして日曜日はアルク主催の英語指導者を対象としたセミナーである。聖光学院(神奈川)の佐藤仁志先生とのコラボセミナーで、彼は英文法と英語リーディングの指導について、私は英語スピーキングとAIの利用について、それぞれ話をすることになっている(詳細はこちら)。
戦争が起こったり日本経済が残念な状態になったりしているからか、やっぱり英語ができないとまずいよねという話をよく聞くようになった。海外に出ていく若者が激増しているというニュースを見るが、私の教え子たちがアメリカやオーストラリアで英語ができずにひどい差別を受けたという話を思い出す。海外に行ったら自然とできるようになるというのは真っ赤な噓である。
できない状態で行ったとしてもなんの役にも立たない。もちろん語学留学をするために海外に渡るという場合は別であるが、アメリカに行って友達と喋ったり働いたりしていれば自然と・・・と考えている人の場合には、その友達や職場をどうやって見つけるというのかと問いたくなる。英語のできないアジア人が相手にされる場所ではない。
かく言う私もロンドン滞在中にパブに入り、店員の女性に「どこに座るって言ってるんだよ!馬鹿野郎!」と怒鳴られたことがある。たった1回のSorry?(もう一度言ってもらえませんか)が怒りの琴線に触れるとは思わず、大層驚いた。何も言わずに店を出た。背中から罵詈雑言が飛んできた。親切な人たちばかりではなく、そういう人たちもたくさんいるのだということは知っておいたほうがいい。
言葉はその人を表す。ミスしてもいいからとりあえず話しなさいというのは初心者、つまり赤ん坊に投げる言葉であろう。2年も3年もその言語を勉強している学習者がミスを繰り返す場合、親が子どもの言葉を訂正するが如く、しっかりと直してやらねば成長するわけがない。ミスしないように勉強するのである。
福島では実際に参加者に英語を話してもらって、自分のミスをAIを使いながら訂正してもらおうと思っている。昭和や平成時代ではないので、今は添削に教師など不要。AIさえあれば自分でミスを直すことができるのである。参加される皆さんは楽しみにしておいていただきたい。
木村達哉
追記
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