昨日は週一回のゴルフ。そう書くと、編集者諸氏から「お前、地獄に落としてやろうか」的なメールが届きそうな気がするが、私としてもやむなくゴルフをしているのであることをご理解いただきたい。
生徒時代は体育の授業がきついとは思わなかった。10分の短いブレイクでも運動場でドッジボールや手打ち野球をしていた。放課後にはグラウンドではバットを、道場では竹刀を振っていた。女子生徒からは黄色い声援が飛んできた(嘘)。ところがそんな紅顔の美少年もいまとなってはラジオ体操第一で息切れがする。どうなっとんねんと思いながら最後の深呼吸を終える。
仕事の充実に体力は必須アイテムである。90歳になってもゴルフをしている人を見ているにかくありたいと願う。かと言って、ジムでひたすら歩いたり走ったりするのはどうにも性に合わない。『ロッキー』のテーマが常に流れていないとやる気にならない。音楽を聴きながらやればいいじゃないかと言う人はイヤホンが耳に正しくはまる人である。
筋トレは自宅でもできるし、実際に毎日それなりに筋トレはやっている。スクワット50~100回はもう何年続けているかわからない。ただ、筋トレは面白くない。自己の向上とは無関係だからだろう。あの人、スクワットのスキルが上がったわねなんて誰かが言うのを聞いたことがない。
ゴルフはだいたい2万歩ほど歩くから体力がつく。腕前を少しでも上げたいと(ゴルフの場合はスコアを下げたいと)思うから向上心が刺激される。ドライバーの真芯がボールを捉える。キンという金属音を残して200ヤード以上ぶっ飛んでいく。か・い・か・ん。10メートル離れた小さいホールにコロンという音を立ててボールが吸い込まれる(ま、そんなこたぁほぼないのだが)。精神衛生上、極めてよろしい。
朝から晩まで背中を丸めて文章を書いている不健康な生活を送る我が身である。しっかりと仕事をするために、せめて週一回ぐらいは心身とも健やかなる状態にしなければならぬじゃないか。そう思って、朝5時前からいたしかたなく準備体操を始め、しょうがねぇなと思いながらいそいそとゴルフ場に向かっているのである。編集者諸氏にはそこんところをご理解いただきたい。
木村達哉
追記
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