11月16日。KANさんがお亡くなりになったのを知ってショックを受けた。あれは何年前だったか、さいたまスーパーアリーナで行われたスターダスト・レビューのコンサートにゲストとして出ておられたのだが、音楽家というよりも超一流のエンターテイナーだった。
「愛は勝つ」がミリオンセラーを記録し、KANさんと言えば同曲ではあったが、彼のライブがこんなにもクオリティーが高いことは知らなかった。彼のあまりにも早すぎる死を悼むミュージシャンが多いことから、数多くの方々に愛されていたことと推察する。
KANさん、61歳だったということだから私とは1つ違いである。同世代の人たちがどんどんお亡くなりになっていくのを見るに、そのうち自分の順番も巡ってくるのだろうなぁと思う。KANさんの遺影は彼がジャケットに使った夏目漱石のアレだったそうだから、ご本人も逝く準備をしておられたのだろう。
癌ですと言われたら、私はどうなるんだろうね。祖母も伯父も母も癌で失った私なので、あるとすれば癌だろうなとは思いながら生きてはきたけれども、その時が来たら狼狽えるのだろうか。それともいつものとおり、なんとかなるわいと笑うのだろうか。
できることならその時が来ないように願うが、KANさんの報を受けて、いよいよ時間を大切にしながら生きていかねばならないなという気持ちを強くした。さすがに遺影やら遺言状やらを準備するには早すぎる気がするし、そんなことをした瞬間に「お、準備ができましたな」と死神が舞い降りてくるような気がするけれども、いつかは来るであろう今際の際を睨みながら、後悔のない人生を歩いていきたい。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。週2~3通のメルマガが私から届きます。勉強について、英語について、幸せについて、人生について、お金について、書いています。