12月1日。2023年もあとひと月。Gakkenからの新刊が脱稿したので、今日は仕事をしないと決めるの巻。先日のゴルフではあまり良くなかったものだから、玄関で素振りをしたりパターの練習をしたり、要はひねもすのたりのたりしていた。
残りがひと月となったのだから気合いを入れ直してと考えるのは勤め人の考えである。正月もお盆もなく、日曜日も月曜日も変わりのない生活をしていると、今日が何日なのか何曜日なのかさえわからない。太陽暦も太陰暦も関係なく、だらだらと原稿に向き合う日々を過ごしているのである。
宮仕えをしていた34年間は起きたくないなと思いながらも生活のために布団から出て、実に嫌そうな顔をしながら、時には馬鹿馬鹿しいなと思いながらネクタイを締めたりなどして出勤していた。おかげで働きが悪いこんな無能にも給与は支払われた。
あの給与は出勤料だったのだなと今になればわかる。文章を書いて身過ぎ世過ぎをしているものだから、つまり出勤しないものだから、今月は誰からも支払われなかったなという月もある。だが、生活のために朝起きることはなくなった。生きたい人生を自由に生きている。自由には野垂れ死にする可能性もあるが、それはそれでいい。
出勤している人たちを横目で見ながらさくらの散歩をし、向こう側の世界に戻ることはあるのかなとたまに考えるが、さすがに来月には還暦を迎える人間に「うちで働きませんか」と声をかける素っ頓狂もいないだろうし、おそらくは死ぬまでこのままなのだろう。
出勤することのない人生を愉しみながら生きていこう。特に贅沢をしたいわけではないし、家人もそういう性質なものだから、書きたいものを書きながら健康に気をつけて生きていこう。よしよし。ゆっくりゆっくり。
木村達哉
追記
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