12月7日。頼まれ仕事がたくさんある中で青森セミナーの準備を進める日となった。よく「ご多忙とは存じますが」と言われる身ではあったが、企業に勤めておられる方のほうがよっぽど忙しいなと思いながら教壇に立ち続けてきた。
その教員を退職したのだから、今はまったくご多忙ではない。自分が選んだ仕事だけをやっていればいいのだから気楽なもんである。忙しいというよりも、自分で忙しくしているだけ。依頼される仕事を一切断ると、超が付くほど暇な日々を送ることになる。そしてきっとそのうちそういう日もやってくる。
文章を読むのが子どもの頃から大好きで、鞄には2冊必ず入っている。英語の文章はスマホで読むことが多くなったが、小説やエッセイは紙に限る。美しい文章に出会うと心が洗われる。移動中は日本語の暗唱ばかりしている。浅田先生や向田先生の文章は何度読んだかわからない。
年が明けると還暦を迎える。まだまだラストスパートには早すぎるにしても、それなりの覚悟を持って生きねばならないなと感じている。文章も、SNSに書くような軽薄な文章でよければいくらでも書けるが、ひと様に何度も読んでいただける文章を書いていければと思う。そのためには勉強するしかない。
さて、沖縄の喜屋武さんが手がける『ツータン』という教育系冊子に文章を書かせていただいた。TwitterやFacebookに画像をアップしたところ、何人かの方々からご連絡を頂戴することになった。この文章のどこを読んで涙を流されたのかはわからないが、武器ではなく癒しになる文章になったのであれば幸甚である。いろんな作家がいていいとは思うが、私は文章で読んでくださった方に幸せになってほしい。
沖縄の方々にはおそらく学校や書店で読んでいただけると思うけれども、県外の方々にはもしかすると手に入らないかもしれない冊子なので、私の書いた小文が掲載されたページだけ画像を掲載しておく。クリックしていただくと拡大されて読みやすくなるのではないだろうか。
文章で生計を立てられるほど熟してはいない筆力だけれども、読んでいただければ幸甚の至りである。
木村達哉
追記
キムタツチャンネルを更新しました。「日本の英語教育って終わっていますね」という高校生の意見に答えたのがこちら、偏差値83をとった英語勉強法がこちら。よければご覧ください。収益金は福島県と沖縄県に寄付しています。